2024年7月号掲載

ジャーナリストの条件 時代を超える10の原則

Original Title :THE ELEMENTS OF JOURNALISM, Revised and Updated 4th Edition (2021年刊)

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著者紹介

概要

SNS上を飛び交うフェイクニュース、権力者による情報操作、等々。怪しい情報が満ちあふれる今日、報道が果たすべき役割とは ―― 。ジャーナリストが踏まえるべき原則を、本書は説く。真実の追究や取材対象からの独立など、その内容はどれも普遍的。2001年の刊行以来、世界中で読まれてきたジャーナリズム論の最新版だ。

要約

ジャーナリズムは何のために

 ニュースとは、私たちが直接経験できない世界を知る方法である。友人や隣人、国内外の人々に何が起きたのか、何が起きるのかを見つけ出す方法だ。また、ニュースは自分の人生を生きるため、身を守るため、友と敵を見分けるために必要だ。

 そして、私たちがジャーナリズムと呼ぶものは、今どうなっているのか、これからどうなるのかの情報を社会に供給するために作られたシステムだ。

ジャーナリズムの最大の目的

 ジャーナリズムの目的は、300年以上前に「報道機関」という概念が生まれて以来一貫している。

 ジャーナリズムの最大の目的は、
 市民が自由であり自治ができるよう、
 必要な情報を提供することである。

 ニュースは私たちのコミュニティがどういうものか知るのに役立つ。現実に基づいた共通の知識を形作る。そしてコミュニティの目標を明示する。

 ジャーナリズムは常に、人間の社会的な結びつきと知識を提供する活動である。

知る本能

 昔は、為政者が社会を一体化するためにニュースを利用したと、歴史家は言う。団結し、目的を共有する感覚を生み出したのだ。専制的な為政者がニュースを使い、共通の脅威とするものの前に人民を団結させ、支配に役立てたこともある。

 歴史はもう1つ重要な傾向を示している。民主的な社会ほど、ニュースと情報が多い。社会が最初に民主主義的になる時、一種の原初ジャーナリズムが現れる傾向があった。最古の民主政であるギリシャでは、アテネの市場で口伝されるジャーナリズムが頼りになった。

新しい課題

 インターネット時代の初期、未来は規模の大きさがカギを握ると考えた伝統メディア企業は多かった。そこで起きたのが、企業合併や吸収の波だ。そしてこうした集中戦略のほとんど全てが、失敗に終わった。これらの企業が合併する時、彼らの関心はジャーナリズムから遠ざかりはじめ、営業上の利益へと移っていった。

 21世紀の今、メディアという単語が示すものは、コンテンツはほとんど作り出さないのに、前世紀のメディア企業のどこよりも大きく力のある企業だ。これらの企業は、ジャーナリズムが歴史的に自任してきた社会への貢献や責任追及の報道を約束したことはまずない。

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