2021年9月号掲載

精神科医がすすめる 疲れにくい生き方

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著者紹介

概要

十分休んだのに疲れが抜けない…。その原因は身体ではなく、脳にあるのかもしれない。チャットをしながら食事するなど“マルチタスク”だらけの日常を送ったり、ネガティブな感情を持ったりすると、「脳の疲れ」がたまりやすいのだ。精神科医で禅僧の著者が、そんな現代人ならではの疲れのメカニズムを説き、対処法を指南する。

要約

疲れには3種類ある

 現代社会に暮らしている私たちにとって、疲れと無縁でいることはもはや不可能かもしれない。だからこそ、疲れと上手に付き合う必要がある。

 疲れと聞くと、まずは肉体的な疲れが思い浮かぶ。そして、体の疲れを回復させるために、睡眠や休息をとる。しかし現代では、しっかり休息をとっても疲れが取れない、と悩む人は少なくない。

3種類の疲れ

 実は、「疲れ」には様々な性質の疲れがある。これを、具体的に3種類に分けて考えることが、適切な対処行動につながる。

 まず、大きくは「体の疲れ(肉体の疲れ)」と「脳の疲れ」に分かれる。そして「脳の疲れ」は、ネガティブな感情による「心の疲れ」と「マルチタスクによる疲れ」に分けられる。

心の疲れ

 なぜ、「心の疲れ」が脳の疲れに分類されるのかというと、感情を統制しているのも脳だからだ。

 多くのネガティブな感情を持つと、脳の感情を司る部分が働きやすくなる。するとストレスを感じやすくなるため、それを抑えようと、今度は理性を司る部分が働く。こうして脳が疲れるわけだ。

マルチタスクによる疲れ

 「マルチタスクによる疲れ」は、複数の仕事を同時にこなしていることで起こる。

 人間の脳は本来マルチタスクが苦手だ。脳が一度に注意を向けられる総量は有限だからである。

 このマルチタスク型の疲れに該当する人が、急増している。その人たちに共通して当てはまるのが、明白な悩みがないのに疲れていることだ。

 「よくわからないが、疲れている」

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