よきリーダーは哲学に学ぶ

Original Title :WHAT PHILOSOPHY CAN TEACH YOU ABOUT BEING A BETTER LEADER

マネジメント組織・人事リーダーシップ
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著者紹介

概要

経済合理性の追求が加速している今日、コマ扱いされ、追い詰められる労働者が急増している。これに対処し、職場に人間らしさを取り戻す処方箋を、ロンドン・ビジネススクールの教授らが示した。アリストテレスをはじめ偉大な哲学者の教えに学びつつ、個人の尊重と組織の利益が両立できる組織のあり方を提案する。

要約

職場に人間らしさを取り戻そう

 1844年、若く才能あるジャーナリストだったカール・マルクスは、当時の労働者の悲惨な状況に憤慨していた。彼は、そうした状況にある労働者について、次のように書いている。

 「仕事を通して自己実現するどころか自己否定するようになり、幸せを感じるどころかみじめな気分に陥っている」

いかにして職場から人間らしさが失われたか

 マルクスが取り上げた問題は、哲学の世界では「疎外」と呼ばれる。これは、当時のヨーロッパが経済の効率化を推進しようと躍起になっていたことの代償といえる。多くの富を生み出すには、家内制手工業者を各自の小屋から引っ張り出し、近代的な工場で働いてもらわねばならない。

 マルクスは、そうした家内制手工業者たちは、かつての個人事業主としての働き方を満喫していたと考えた。一介の部品だけでなく、完成品を自らつくり出すことに誇りを感じている、と。

 ところが、効率化推進のため、労働者たちは管理者の指揮下におかれた。笛の合図で勤務の開始や終了を告げられ、完成品をつくる代わりに単純作業を繰り返す。そうした働き方は1人1人の個性を否定し、ただの「労働力」に変えてしまう。

現代によみがえったマルクス主義的なもの

 マルクスを論じることは、とうに時代遅れになっている。1989年、マルクス主義的な体制は旧ソビエトと東欧諸国において次々に崩壊した。

 しかし生誕から200年経った今、マルクスはよみがえった。ヨーロッパ各地で高まっている左寄りの政治運動や社会運動においては、マルクス主義が思想的なバックボーンとなっている。

 グーグルやフェイスブック、アマゾンは各市場を圧倒的に支配する勝ち組だ。だが、それ以外の多くの企業は日々激化する競争に直面している。

 こうした状況下では、それぞれの企業が生き残りをかけて、より効率のよい組織を目指すことになる。その時、犠牲にされるのは、そこで働く人々だ。雇用は不安定になり、職場ではかつてないほどがんじがらめにされる。

 今日、「人間性の疎外」は再び問題になりつつある。それも急激に。では、この問題に向き合い、職場で人間らしく輝くにはどうすればいいのか?

あなたにとっての「善」とは?

 心理学者たちは、「よい人生」を送っているかどうかは科学的な方法でわかると主張する。そうしたことは、本人から報告されたスコアによって測定可能だというのだ。

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