1on1マネジメント

マネジメント組織・人事リーダーシップ
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著者紹介

概要

部下と1対1で対話し、振り返りと軌道修正を行いながら彼らの成長を促す。今、企業が求めているのは、そんなマネジメントスキルを持ったマネジャーだ。成果主義下の目標管理に力点を置くマネジメントとは異なり、1人1人に合ったやり方でパフォーマンス向上を支援する。その具体的な方法と実践のポイントを平易に説く。

要約

ピープルマネジメントとは?

 マネジャーの最大の仕事は、人の「マネジメント」である。とりわけ今日、求められているのは、人材の潜在的な価値を引き出し、パフォーマンスを高めるためのマネジメントだ。そのようなマネジメントを「ピープルマネジメント」と呼ぶ。

過去からの経緯

 ピープルマネジメントのポイントは、「ピープル」と複数形になっているところだ。特定の人だけではなく、すべての人々を対象にしていることから、ピープルマネジメントと呼ばれている。

 では、なぜ今、ピープルマネジメントが求められるのか。

 2000年前後のドットコムバブルの頃、米国で優秀な人材の取り合い競争が起こった。その際に、優秀人材を指して「タレント」という言葉が用いられた。それ以降、才能ある人材を採用して幹部候補として育成する「タレントマネジメント」が、米国における人材マネジメントの主流となった。

 しかしその後、一部のリーダーを育てるだけでは成果があがらなくなった。そのため、ピープルマネジメントが脚光を浴びるようになったのだ。

 一方、日本企業の場合、かつては従業員1人1人を大切にするピープルマネジメントが重視されていた。ところが、1990年代半ば以降に導入された成果主義人事の仕組みが、マネジメントを大きく変えた。目標管理制度が採用された結果、マネジメントの力点は、人を大切にすることから、目標の達成度を管理することに移った。

 そして成果主義の導入以来、約20年経ち、マネジャーがほぼ入れ替わった。そのため、現在のマネジャーの大半は成果主義以外のマネジメントを経験していない。つまり、ピープルマネジメントを上司から教わったことも実践したこともないマネジャーがほとんどを占める。だからこそ、ピープルマネジメントスキルが貴重になるのだ。

1対1の対話が目指すこと

 ピープルマネジメントは、主にマネジャーとメンバーとの1対1の面談によるコミュニケーションを通じて行われる。これまで多くの会社の目標管理制度では、そのような面談は、年初、上期終了時、年度末の3回くらいしかなかった。

 多くの会社において、目標管理面談の目的は、メンバーの成長を支援してパフォーマンスを高めることと定義されている。ところが、面談のタイミングは入口・折り返し地点・出口のみだ。そこで期の途中でもっと頻繁に面談を行って、リアルタイムで振り返りと軌道修正を行いながら、パフォーマンス向上を支援していこうとして導入されたのが1対1の対話(1on1〈ワンオンワン〉)である。

 1on1の特徴は、面談の頻度を増やすことだけではない。それ以上にその内容が重要だ。従来の目標管理面談は、義務的な業務として捉えられていたが、そのような状態で面談の頻度を増やしても、パフォーマンス向上にはつながらない。

 従って1on1における対話は、「やってよかった」と感じられる体験にしなければならない。そのためには、1on1がメンバー本人にとって、気づき、学び、成長実感などを豊富に得られる場としてデザインされることが重要である。

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