2019年6月号掲載

ハーバード・ビジネス・レビュー 意思決定論文ベスト10 意思決定の教科書

Original Title :HBR's 10 MUST READS ON MAKING SMART DECISIONS

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概要

個人から組織まで、ビジネスに「意思決定」は欠かせない。この重要な行為に関する、まさに“教科書”だ。『ハーバード・ビジネス・レビュー』誌掲載の、意思決定に関する論文の中から、選りすぐりの10本をまとめた。脳科学や心理学などの面から、どうすれば判断ミスを犯さず最適な選択ができるか、第一線の研究者らが説く。

要約

意思決定をゆがめる心理的な落とし穴

元 ハーバード・ビジネス・スクール 教授  

ジョン S. ハモンド 他

 意思決定は、すべての経営者にとって最も重要な仕事だ。それは大変難しく、間違った意思決定のために事業が暗礁に乗り上げることもある。

 では、なぜ間違った意思決定を下してしまうのか。間違いは、意思決定のプロセスではなく、意思決定者の心の中に潜んでいる。

アンカリングの罠

 次の2つの問いに、あなたはどう答えるだろう。

 「トルコの人口は3500万人以上でしょうか」

 「トルコの人口はどれくらいだと思いますか」

 普通の人なら、第1問の(筆者が恣意的に用いた)3500万という数値に引っ張られて、第2問に答えることになる。

 これが「アンカリング」(固定化)として知られる精神現象だ。何か意思決定を下そうとする時、人は一番最初に得た情報にこだわってしまう。第一印象や当初の見積もり、データのせいで、次に続く思考や判断が鈍ってしまうのである。

現状維持バイアスの罠

 我々は皆、自分の決断は合理的で、しかも客観的なものだと思いたがる。しかし事実はというと、必ず先入観に毒されており、何かを選択する際にもその先入観の影響を受けているものだ。

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