サブスクリプション

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マネジメント企業戦略・戦略論マーケティング
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著者紹介

概要

これまでのビジネスは、誰が顧客かを知らずに、モノを作って売る「製品の時代」だった。だが、今や「顧客の時代」。顧客との関係を継続し、彼らを互いにメリットを与え合うパートナーに変え、定期収益がもたらされる構造を築くことが欠かせない。この「サブスクリプション・モデル」について、各業界の最先端事例を交えながら説く。

要約

製品中心から顧客中心へ

 数年前、私は『フォーチュン』誌に寄稿して、ビジネススクールになど行かない方がよい、時間の無駄だ、と書いた。

 過去100年にわたり、ビジネススクールはただ1つの考えを教え続けているにすぎないからだ。ビジネスの目標はヒット商品を作り、多く売り、固定費を減らして儲けを増やすことであるという教えだ。

 私は、このモデルは終わったと論じた。そして、これからのビジネスの目標は、特定の顧客のウォンツ(欲求)とニーズ(必要)に着目し、そこに向けて継続的な価値をもたらすサービスを創造することだと主張した。

 顧客をサブスクライバー、すなわち関係を継続し、互いにメリットを与え合うパートナーに変えて、定期収益がもたらされる構造を築くのだ。この変化を、私は「サブスクリプション・エコノミー」と呼んだ。

 そして今、世界の中心が製品からサービスに移行しつつある。デジタルの世界で、何十億という消費者の関心が「所有」から「利用」へと移行しており、サブスクリプション・エコノミーが爆発的に拡大している ―― 。

「顧客の時代」の到来

 過去120年、私たちは製品経済(プロダクト・エコノミー)を生きてきた。企業は物理的な製品を製造し、販売し、出荷した。そこでのビジネスは、商品を管理し、売り場に並べ、コストを吸収する価格を付けて儲けを得ることに他ならなかった。売り手と買い手の取引は、しばしば相手の名前も知らないまま行われた。

 このような、他人事のように顧客を扱っていれば事足りた「製品の時代」は過ぎた。

 私たちは今、新しいビジネスサイクルの入り口に立っているとフォレスター・リサーチ社は指摘する。同社はこの時代を「顧客の時代」と呼ぶ。新しい顧客は、必要な情報やサービスが、適切なデバイスで、状況に応じて、必要な時に提供されることを期待している。

 この期待を牽引するのはミレニアル世代(1980年前後~2005年頃に生まれた人)だが、ほぼすべての世代の人によって共有されている期待でもある。彼らはクルマに乗りたいのであって、自動車を所有したいのではない。ミルクが飲めればよいのであって、牛を飼いたいわけではない。

 こうした変化に直面したビジネス界は、CRM〔顧客関係管理〕データベースを作り、顧客ロイヤリティプログラムを導入した。カスタマー・ジャーニー〔顧客が商品やブランドを認知後、購入に至るプロセスを旅にたとえた用語〕やネットプロモータースコア(NPS)〔顧客ロイヤリティを測定する指標〕についての議論も見受けられた。

 こうしたツールを使い、大企業は顧客に焦点を合わせて多くの戦略を実施したが、それは製品中心の発想にとって都合のよい顧客に向けての戦略であり、あるがままの顧客を正しく理解した上での戦略ではなかった。

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