2018年4月号掲載

世界一シンプルな経済学

Original Title :ECONOMICS IN ONE LESSON

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著者紹介

概要

書名の通り、著者が示す原則はただ1つ。「経済学とは、政策の短期的影響だけでなく長期的影響を考え、また、1つの集団だけでなくすべての集団への影響を考える学問である」。この原則に従い、公共事業や雇用などにまつわる経済学上の誤りを明快に論じていく。1946年に刊行され、英米圏で今なお読み継がれるロングセラー。

要約

経済学の誤り

 あらゆる学問の中で最も誤りが多いのは、経済学である。それは、例えば物理学や数学などではほとんど目に付かないある要素のせいだ。この要素が、経済学の本来的な難しさを何千倍にも増幅し、誤りをもたらす。

何が経済学を誤らせるのか

 経済学に誤りをもたらす要素は2つある。

 第1は、「自分だけの利益の追求」である。

 例えば、政府の政策の中には、万人を利するものもあるが、ある特定の集団だけに利益をもたらすものもある。そうした政策で利益を得る集団は、もっともらしい理由を挙げてその存続を執拗に主張する。そして主張の正しさを立証するために、最高の人材を雇ってその仕事に専念させる。

 第2の要素は、「人間というものが、政策の目先の効果だけにとらわれやすい」ことだ。

 このため、長い目で見ればその政策があらゆる集団にどのような影響をもたらすのか、ということに考えが及ばない。こうして、政策の長期的・間接的影響を見落としてしまう。

 良い経済学と悪い経済学との違いはここにある。

 悪い経済学者はすぐに目に付くものしか見ようとしないが、良い経済学者はそこに見えないものも見ようとする。

経済学とはどんな学問なのか

 このように考えれば、経済学はたった1つの教えに還元することができ、それはたった1つの文章で表せる。

 「経済学とは、政策の短期的影響だけでなく長期的影響を考え、また、1つの集団だけでなくすべての集団への影響を考える学問である」

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