2017年11月号掲載

管理しない会社がうまくいくワケ 自分の小さな「箱」から脱出する方法 ビジネス篇

Original Title :THE OUTWARD MINDSET:SEEING BEYOND OURSELVES

管理しない会社がうまくいくワケ 自分の小さな「箱」から脱出する方法 ビジネス篇 ネット書店で購入
閉じる

ネット書店へのリンクにはアフィリエイトプログラムを利用しています。

※『TOPPOINT』にお申し込みいただき「月刊誌会員」にご登録いただくと、ご利用いただけます。

※最新号以前に掲載の要約をご覧いただくには、別途「月刊誌プラス会員」のお申し込みが必要です。

著者紹介

概要

「内向き思考」から「外向き思考」へ ―― 。自分中心ではなく、他者も含めて考えることで、素晴らしい成果が得られる。そんな外向き思考を身につけるための方法を、実例を示しつつ伝授する。組織や個人が陥りがちな自分主義・自己欺瞞からの脱却法を説いた前著、『自分の小さな「箱」から脱出する方法』のビジネス篇。

要約

行動を変える「マインドセット」

 自己啓発や組織変革についての本は、世の中に数多く存在する。そしてその多くが、偉業を成し遂げた人物の行動を並べ、彼らと同じように行動すれば、あなたもきっとできると謳っている。

 こうしたお決まりのアプローチは、「結果は行動で決まる」という考えがその原点となっている。だが、素晴らしい結果を残した人の「行動」を真似してみたものの、うまくいかずに挫折した人がいったいどれほどいるだろう。

行動を変えると人間関係も変わるのか?

 こんな例がある。

 ミアという女性が、コミュニケーション能力を高めるためのワークショップに参加し、新しいスキルをいくつも身につけた。そして、ミアは習ったことを実践しようと心に決め、職場に戻った。

 とりわけ、以前もめたことのある同僚のカールに、学んだスキルがいかせるかどうか知りたかった。実は、ミアはカールのことが大嫌いだった。

 この場合、ミアが新しいスキルを使ってカールと話せば、関係はよくなるだろうか? 一瞬はよくなるかもしれない。だが、ミアがどんなスキルを駆使しようと、実際のカールヘの思いが変わらないかぎり、今後も関係は変わらないだろう。

 このストーリーが示唆するのは、物事のカギを握っているのは、行動だけでなく、プラスアルファの“何か”だということ。結果は、行動よりもさらに深い次元の“何か”にかかっているのだ。

物事の捉え方が結果を左右する

 その“何か”とは、「マインドセット」である。

 ミアのストーリーからわかるように、どんな行動をとっても結局は「その人のマインドセット」が影響するため、相手は「行動」と「マインドセット」の双方に反応する。つまり、結果は「その人のマインドセット」に大きく左右される。

 従って、行動だけに着目してパフォーマンスの向上を目指そうとする行動ベースのアプローチは、行動とマインドセットの両方を変えることに着目した努力にくらべ、失敗する確率が高い。

この本の要約を読んだ方は、
他にこんな本にも興味を持たれています。

韓非子 全現代語訳

本田 済(訳) 講談社(講談社学術文庫)

チームが自然に生まれ変わる ―― 「らしさ」を極めるリーダーシップ

李 英俊 ダイヤモンド社

よきリーダーは哲学に学ぶ

アリソン・レイノルズ CCCメディアハウス

BCG 次の10年で勝つ経営  企業のパーパス(存在意義)に立ち還る

ボストン コンサルティング グループ(編著) 日経BP・日本経済新聞出版本部