2017年4月号掲載

スマイルズの世界的名著 向上心

Original Title :CHARACTER

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著者紹介

概要

サミュエル・スマイルズは、19世紀イギリスの作家。最盛期の同国を支えた“紳士”の生き方や理想的人格を具体的に示した。人生は自分が選んだ通りに姿を変えてくれる。生きるとは、たゆみなく努力を続けること…。代表作『自助論』同様、不断の努力と勤勉こそが成功の大道であると実感させてくれる、自己修養の傑作だ。

要約

生き方の大原則

 我々には意志と行動の自由がある。それは本当にすばらしいことだが、不名誉を意味することも往々にしてある。

 それは、この自由をどのように使うかにかかっている。物事の明るい面を見るか、暗い面を見るかを、我々は自分で選ぶことができるからだ。

 例えば、仕事で何かミスをした時、二度と同じ失敗を繰り返さないようにと勇敢に立ち向かえる人は、その失敗に感謝する日が必ず来る。

 一方、まるで人生の終わりのような顔で失敗を受け止める人は、目の前の被害にばかり気をとられ、そこから何の教訓も得ることはないだろう。

 1人1人の意志と行動により、これほどまでに1つのことが異なる形をとる。それならば、よりすばらしい「生き方」を選ぶのが人間の智恵というものである。

人生は自分が選んだ通りに“姿”を変えてくれる

 悪い考えを避けてよい考えに従うかどうかの選択次第で、意固地で心の曲がった人間にも、あるいはその反対にもなれる。

 世の中は自分の選んだ通りに姿を変えてくれる。世界を本当に自分のものにするのは、明るく朗らかな人たちだ。この人たちこそ、毎日の生活の中に喜びを見いだし、享受できるからである。

 一方、年中イライラと不安にさいなまれ、満足することを知らない性格の人は、不安や苦労に押し流されやすいために、幸せや心の平和を手にすることは覚束ない。彼らは自分の性分を抑えられないばかりに、喜びは苦しみに変身し、人生は素足のままでいばらの道を歩く旅になってしまう。

 これは、政治家で評論家のリチャード・シャープの言葉だ。勝手に災いを予測し、つくり出していたのでは、それに打ち克つことはできない。いつも災難を背負い込んでいては、いつかはその重みに押し潰される。災難に見舞われたら、希望を捨てずに勇敢に処理しなければならない。

この“心構え”が人生の重荷を半分にする

 この世には、非常に楽天的で、何を見てもよい面しか目に入らぬ人がいる。この人たちにとっては、挫折するような手ひどい災難など世の中には存在せず、たとえあったとしても、災いを福に変えて満足感を得ることができる。

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