2017年1月号掲載

世界最高リーダーシップ育成機関が教える 経営幹部 仕事の哲学

世界最高リーダーシップ育成機関が教える 経営幹部 仕事の哲学 ネット書店で購入
閉じる

ネット書店へのリンクにはアフィリエイトプログラムを利用しています。

※『TOPPOINT』にお申し込みいただき「月刊誌会員」にご登録いただくと、ご利用いただけます。

※最新号以前に掲載の要約をご覧いただくには、別途「月刊誌プラス会員」のお申し込みが必要です。

著者紹介

概要

世界最高のリーダー育成機関といわれるGEの「クロトンビル」。著者はここで、リーダー育成に携わった。その折、痛切に感じたのは、製品・サービスは海外展開しているものの、肝心の経営人材がグローバル化とはほど遠い日本企業の現状だ。「世界標準」の経営幹部になるには、どうあるべきか。自らの指導経験を基に解説する。

要約

優れた経営幹部になるには

 「世界最強の複合企業体」として世界にその名が知られるGE。世界170カ国・地域で事業を展開するその「経営力」は、他の追随を許さない。

 その経営力の源泉は組織が持つ能力であり、その組織能力をもたらす人材の能力にほかならない。

 GEが組織として進化するためには、当然そこで働く30万人の社員たちが進化し続けることが前提となる。

 この組織およびそこで働く人が進化し続けるために、人事・人材の面で開発を推進しているのが、「クロトンビル」という組織だ。私はここで7年半、経営幹部の育成に携わった。本書では、このクロトンビルの考え方や方法論を紹介したい。

経営幹部としての必要条件

 もし上司から、3週間の研修を受講するためにニューヨークに行くようにと言われたら、あなたはどういう反応をするだろうか。

 日本企業で教えていて実感するのだが、日本人は研修に対して前向きではない。特に部長以上は、「自分はもう完成された人間だ。研修など受ける必要はない」と思っている。この「勘違い」こそが、その本人そして部下たちの不幸の始まりだ。自分が成長することについて、「その必要はない」と思ったら、その人はそれで終わりである。

 研修に限らず、新しい知識を得ること、新しい人間関係を築くことなど、未知の人や物事に対する好奇心を失うと、この勘違いが始まる。

 グローバルに活躍する幹部リーダーは皆、好奇心が旺盛だ。好奇心が旺盛であれば、物事に能動的・主体的に取り組む。他者から仕事の指示を受けても、期待された以上の成果を生み出す。

高品質で幅広い人脈をつくる

 研修という「場」にどんな心構えで臨むかということは、未知の人との出会いをどう受け止めるかという人間関係構築能力の程度を表す。

 経営幹部は、社内外における高品質で幅広い人脈が生命線だ。その品質を向上させ、広げるためには、未知の人と会うという行動が欠かせない。

この本の要約を読んだ方は、
他にこんな本にも興味を持たれています。

韓非子 全現代語訳

本田 済(訳) 講談社(講談社学術文庫)

チームが自然に生まれ変わる ―― 「らしさ」を極めるリーダーシップ

李 英俊 ダイヤモンド社

よきリーダーは哲学に学ぶ

アリソン・レイノルズ CCCメディアハウス

No.2 理論 最も大切な成功法則

西田文郎 現代書林