トヨタの自工程完結

マネジメント企業・業界事例
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著者紹介

概要

「カイゼン」「QCサークル」「トヨタ生産方式」…。トヨタ自動車は、世界的に知られる様々な活動を行っている。表題の「自工程完結」は、これらに続く新たな取り組み。良い仕事をするにはどうすればいいかを科学的に洗い出す、というものだ。無意味な仕事をなくし、仕事の質を高めるこの取り組みの全貌を、生みの親が解説。

要約

ミスをなくす、トヨタの新しい取り組み

 仕事をする人は誰しも、ミスを出したくない。だから、ミスをしないぞ、と自分に言い聞かせて仕事に取り組む。だが、どうしてもミスは起こる。

 つまり、やってはいけない、といった単なる「心がけ」ではうまくいかない。そもそも仕事の進め方に問題がある、ということなのだ。

 そこで私が考えたのが、心がけではなく、科学的に仕事の進め方を捉えることだった。ミスをなくし、やり直しをせずに済むアプローチをするということだ。それが、「自工程完結」である。

 工場から始まったこの取り組みは大きな成果を上げた。そして、生産現場での成果をスタッフ部門にも広められないかということで、2007年1月から、自工程完結はトヨタの会社方針となった。

絶対に間違えられない仕事で生じたミス

 では、自工程完結でどのように仕事の質を高めるのか。トヨタの事例を紹介しよう。

 品質保証部という部署の業務に、「完成検査終了証」の発行がある。国が行う新車の車検をメーカーが行い、完成検査終了証を発行するものだ。

 データを社内から集め、「完検証マスタ」と呼ぶデータを作るのだが、これに大変な手間がかかっていた。

 特に厄介なのは、法規部、製品企画部、国内商品部の3つの異なる部門から仕様情報を入手し、1つのデータに落とし込むことだ。しかも、その数が膨大だった。これを3人で行っていた。

 そうした中で、起きてはならないミスが起きた。完検証マスタの作成プロセスで情報を見落とし、3人によるチェックまでスルーしてしまったのだ。

ストレスを感じているプロセスを洗い出す

 ミスをきっかけに、この業務を自工程完結の考え方を取り入れて見直す、ということが始まった。

 まずは、現状把握から開始。担当者がどんなところにストレスを感じるのか洗い出していった。

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