2015年5月号掲載

交渉に使える CIA流 噓を見抜くテクニック

Original Title : SPY THE LIE

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著者紹介

概要

「会社の今後の見通しは明るい」と語る上司、「宿題をやった」と言う子供。こうした言葉は信用できるのか? 元CIA捜査官が、長年磨き上げてきた“噓の見破り方”を伝授する。「質問をオウム返しにする」「過度に詳しい返事をする」「手を顔にやる」等、噓をつく人の特徴が具体的に示される。ビジネスの場をはじめ、家族や政治家の噓などを見抜く上でも有用だ。

要約

噓を見抜くためのメソッド

 本書で取り上げる噓発見メソッドは、ポリグラフ(噓発見器)検査の経験に端を発している。

 著者の1人、フィリップ・ヒューストンはCIAで14年間、ポリグラフの検査官を務めた。

 ベテランの検査官が行えば、真実を語っているかどうかかなり正しく確かめることができる。私たちのメソッドも、ポリグラフ検査と同じか、あるいはそれ以上の精度を期待していただいていい。

ポリグラフ検査とは

 まず、ポリグラフ検査について説明しておこう。

 ポリグラフ検査器が噓を発見するのではない。検査器が検出するのは、刺激に反応して人体に生じる生理的な変化だ。そして刺激とは、ポリグラフ検査官が繰り出す質問である。

 被検者に生じた体の変化が噓を示唆しているかどうかを判断するのは、ポリグラフ検査官の分析力と対話のスキルにかかっている。

 検査器が記録するのは、刺激に対する4種類の生理的反応だ。すなわち2種類の呼吸の波形と、1種類の鼓動の波形、そして皮膚の湿度変化を示す電気皮膚反応の波形である。

 検査官は、質問を開始した時点と言い終えた時点、そして被検者が「イエス」または「ノー」の反応を示した時点を記録していく。

 分析ルールに照らして、質問に対する生理的反応が「噓の疑いあり」という基準に合致すると、検査官はその質問の分野を、さらなる追及が必要な問題分野としてマークする。

 そんな分析を行っている時、フィリップはあることに気付いた。日常生活で面接を行う時にも、ポリグラフ検査の分析のように会話を分析したらどうか、と。この問いから、噓を見抜くためのメソッドが生み出されたのだ。

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