孤独の力

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著者紹介

概要

“孤独”という言葉を聞くと、「つらい、悲惨、避けたい」など、良くない印象を抱きがち。しかし、著者の五木寛之氏はいう。「そもそも、人は本来孤独を恐れるべきものだろうか」。絆を求めて生きることが理想なのか、むしろ今、孤独の持つ可能性を見つめ直すべきでは。こう問いかけ、自らの体験や親鸞、キリストなどを引き合いに、孤独について考える。

要約

孤独の力

 「孤独」とは何か。孤独とは、普通言われるようにただ恐ろしくて、厭うべきだけのものなのか。

 最近では「孤独死」と言わずに、「単独死」と言ったりする。NHKのドキュメンタリーで単独死を扱った番組が大きな話題になったが、孤独死、単独死は、これからどんどん増えていくだろう。

 それにどう対処するか、という問題も重要だが、その前に考えるべきことがあるのではないか。そもそも、人は本来孤独を恐れるべきものだろうか。孤独はただ避ける方がいいのか。

 人がみな仲良く手を取り合い、ぬくもりを感じながら生きてゆくこと。特に震災後に多く語られるのは、「絆」を求めて生きてゆくことの価値だ。それが人間の理想なのか、私には判然としない。

 孤独の中に、何か見いだすべきものがあるのではないか。むしろ、孤独の持っている可能性を今、私たちは見つめ直すべきではなかろうか ―― 。

孤独からの逃避

 現在は、小・中学生から社会人に至るまで、いわゆるSNSと呼ばれる、フェイスブックやツイッターなどのネットワークに時間を費やす人が多い。

 皆、人と人との「つながり」を求めている。その背景にあるのは、孤独であるということに対する不安と恐れのようなものではないかと思う。

 今、人々がつながりや連帯というものを強く求めているのは事実だろう。

 しかし、ある時、若い女性に「最近はデモに行く人も少なくなったね」と言ったら、「デモというのは、知らない人と腕を組むんですか」と聞かれた。「知らない人とも腕を組むよ」と言うと、「そんなのイヤだ。気持ちが悪い」と一蹴された。

 そんな時代なんだな、と思った。つまり、人と肌を接して腕を組み、共に歩くような連帯の仕方は嫌なのだ。といって、孤独というのも恐ろしい。

 間に何かワンクッションを置いて、さらっと付き合いたい。そんな気持ちで、皆が孤独から逃れる道を携帯に求めている。

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