2014年8月号掲載

なぜローカル経済から日本は甦るのか GとLの経済成長戦略

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著者紹介

概要

グローバル企業とローカル企業を見た時、つい目を奪われるのは、派手な前者だ。だが、日本のGDP(国内総生産)と雇用の7割を占めるのはローカル企業。すなわち、国内各地の市場で勝負するローカル企業こそ、日本経済の切り札となる。本書ではグローバルとローカル、2つの経済圏の実態を解説し、ローカル経済圏を生かす形での、日本経済復活の処方箋を示す。

要約

グローバルとローカルという2つの世界

 私は、経営共創基盤というコンサルティング企業の代表取締役CEOとして、多くのクライアントの経営改革や成長支援に携わっている。

 この会社の100%出資子会社に、みちのりホールディングスという地方公共交通の運営会社がある。エリアは岩手県、福島県、茨城県、栃木県。合計で2000台に迫るバスとタクシーを抱える。

 この数年間、このバス会社の経営を通じて直面する問題と、マスコミが伝える地方に対するステレオタイプの論調にギャップを感じていた。その1つの論はこうだ。

 「地方は疲弊していて仕事がなく、結果的に人手が余っていて、職に困った若者が東京に出て行ってしまい空洞化が起こっている」

 こうした論調を聞くたびに、みちのりホールディングスが常に運転手不足で困っているという事実と整合しないと感じていた。

 確かに、バブルが崩壊して製造業の空洞化が始まり、大量の人が余っていたことは事実だ。

 その一方では、生産労働人口の減少という問題がひたひたと迫りつつある。2013年の人口推計によると、15~64歳の生産年齢人口は、前年から116万人以上減少し、8000万人を下回った。

 それほど生産労働人口の減少は、ものすごい勢いで進んでいる。特に、地方で顕著だ。

 一方、私は、オムロン社の社外取締役も務めている。オムロンは日本を代表する優良グローバルメーカーの1つで、グローバル競争の中で顕著な成功を収めている企業である。

 地方の公共交通機関と、世界で勝負するグローバル企業。両方の経営に深く関われば関わるほど、それぞれの世界で物事が決まっていくメカニズム、競争のルール、うまく回っていくための要件が異なっている気がしてならなかった。

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