2013年9月号掲載

クラウドからAIへ アップル、グーグル、フェイスブックの次なる主戦場

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著者紹介

概要

アップルやグーグルなど世界的な企業が今、最も力を注ぐもの。それは、人間のように見たり、聞いたり、話したり、考えたりするマシンを実現するための技術、「AI(人工知能)」だ。しゃべるスマホ、自動運転車…。従来の機器・サービスに新たな付加価値を与えるAIは、どんなビジネス・チャンスをもたらすのか? どんな問題が潜んでいるのか? その未来に迫る。

要約

なぜ今、AIなのか?

 人工知能(AI:Artificial Intelligence)。

 これは文字通り、思考や推論、言語能力をはじめ人間が持つ様々な知能(知性)を、コンピュータのような機械と、そこに搭載されるソフトウエアによって人工的に実現したものである。

 このAIが今、とても身近な存在になろうとしている。

 例えば「人間と会話するスマートフォン」「言葉やジェスチャで操作できるテレビやゲーム機」「人が運転しなくてもいい自動運転車」等々…。これらはすでに製品化されたもの、あるいは数年後の製品化を目標に開発が進められているものだ。

 それらの製品に搭載されている様々な技術、つまり「音声認識」「自然言語処理」「画像認識」などは、AIの中核をなす要素技術として、半世紀以上もの長きにわたって、地道に研究成果が積み重ねられてきたものである。

 それが漸く今、一般消費者の目に見え、手にとって使える形として、大きく花開こうとしている。

Siriとは何か?

 例えば、アップルが2011年秋に発売した「アイフォーン4S」。これには「Siri(シリ)」と呼ばれる音声アシスタント機能が搭載されていた。

 ユーザーがアイフォーンに向かって、例えば「何々を検索して」「誰々にメールを出して」など様々な命令を下すと、Siriはまるで召使いのように要求された仕事をこなす。

 例えば、ある男性ユーザーが「Siri、愛しているよ」と告げたら、「他社の製品にも、そう言っていないことを願ってるわ」という答えが返ってきたとか、「自殺したいんだ」と打ち明けたら精神科クリニックへの道案内をしてくれたとか、世界中のブログや動画投稿サイトなどではSiriにまつわる可笑しな体験談が数多く紹介されている。

 Siriは、AIがスマートフォンのようなコンシューマ製品に実装され、それなりの成功を収めた初のケースといえるだろう。

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