2012年8月号掲載

ディズニーが教えるお客様を感動させる最高の方法〔改訂新版〕

Original Title :BE OUR GUEST:Perfecting the Art of Customer Service:Revised and Updated Edition

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著者紹介

概要

卓越した顧客サービスで、驚異のリピーター率を生み出しているディズニー。常に顧客の期待を超え、徹底的に細部にこだわる ―― この究極のサービス精神は、いかにして世界中の従業員に伝えられ、顧客に届けられているのか、独自の手法を明かす。ディズニーが築き上げた顧客満足のための全ノウハウを、ディズニー自らが解説したベストセラーの改訂新版。

要約

サービスこそディズニーの全て

 ディズニー・ワールドは、ニューヨークのマンハッタン地区の2倍の面積を有する巨大都市だ。

 パークを運営するのは、「キャスト」と呼ばれる6万2000人超の従業員である。ピーク時には1日何十万人にもなる「ゲスト(お客様)」に、楽しさとサービスを提供する。

 では、この都市を動かしているものは何か? それは「マジック」である。

マジックの威力

 ディズニーの重役室では、マジックという言葉が普通に使われている。

 「ゲストは、驚き、楽しみ、もてなされたいと考えている。日常生活から抜け出し、ディズニーにしか創造できない世界に連れて行ってくれるマジックを求めているのだ」と会長兼CEOのロバート・アイガーは言う。

 ゲストを観察してみるといい。小さな子どもがミッキーマウスに会う時、子どもを連れた両親が1日を終えてホテルへ戻り、くまのプーさんのぬいぐるみがクッキーとミルクを持ってベッドの上で待っているのを見つける時 ―― どれもがお客様と企業の関係を強化する魔法の瞬間である。

 これらが積み重なり、ディズニー・ワールドの70%超というリピーター率が達成されている。

マジックを生む「クオリティ・サービス」

 ディズニーのテーマパークでは、キャストがオンステージとオフステージを明確に区別している。パークの公共区域やゲストの前にいる時がオンステージ、舞台裏にいる時がオフステージだ。

 オフステージで繰り返される共通プロセスを、 ディズニーでは「クオリティ・サービス」と呼ぶ。

 これは、次の2つを満たすものである。

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