2011年5月号掲載

リッツ・カールトン 超一流サービスの教科書

Original Title :Exceptional Service, Exceptional Profit:The Secrets of Building a Five-Star Customer Service Organization

※『TOPPOINT』にお申し込み頂き「月刊誌会員」にご登録いただくと、ご利用いただけます。

※最新号以前に掲載の要約をご覧いただくには、別途「月刊誌プラス会員」のお申し込みが必要です。

著者紹介

概要

卓越したサービスで知られる名門ホテル、ザ・リッツ・カールトン。その人材教育を担ったトレーニングのプロが、リッツ流のサービスの真髄を説いた。真に顧客の心をつかむサービスとはどのようなものか。それをスタッフに実行させるには、どんな組織を作ればよいか…。全ての業界に通用するサービスに対する考え方、そしてテクニックが披露される。

要約

顧客ロイヤルティを高めるには

 お客様の心をつかんだ時、全てが一変する。あなたの会社は彼らにとって唯一無二の存在となり、お客様の眼差しはあなたの会社だけに注がれる。

 高い収益と安定した事業基盤を確保するには、とにかくお客様の心をつかむことだ。

 では、そのためにはどうすればよいか?

 例えば、ホテルの営繕係がロビーで天井の電球を替えている時、女性と息子の姿に気づいたとする。女性は両手にバッグを抱えており、ロビーに入るドアをうまく開けることができない。

 営繕係はその様子を見てドアへと向かい、笑顔でそのお客様のためにドアを開けて言う。「お帰りなさいませ。バッグをお持ちしましょう」。

 私たちがセミナーでこの話をすると、経営幹部や管理職の参加者はうらやましいと感じるようだ。「うちにも、そういう社員がいたら」と。

 確かに、営繕係の行動は好感が持てる。だが、まだまだ改善すべき点がある。受動的だった点だ。

 女性はドアを開けられず往生していた。それに気づいてから、営繕係は行動をとった。これではお客様の心をつかむには十分とはいえない。

 こんな光景を想像してみよう。

 営繕係が、子供連れの母親が荷物をいっぱい抱えているのに気づいた。その瞬間、彼の中で「私の担当業務は電球の交換、水道管などの修理だが、私がなぜここにいるかといえば、『ゲストに忘れがたい経験をしてもらうお手伝いをする』という目的のためだ」という思いが浮かんだとしたら?

この本の要約を読んだ方は、
他にこんな本にも興味を持たれています。

ビジョナリー・カンパニー 弾み車の法則

ジム・コリンズ 日経BP

ワークマンは商品を変えずに売り方を変えただけでなぜ2倍売れたのか

酒井大輔 日経BP

成しとげる力

永守重信 サンマーク出版

売上最小化、利益最大化の法則 利益率29%経営の秘密

木下勝寿 ダイヤモンド社