2012年1月号掲載

予測できた危機をなぜ防げなかったのか? 組織・リーダーが克服すべき3つの障壁

Original Title :PREDICTABLE SURPRISES:The Disasters You Should Have Seen Coming, and How to Prevent Them

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著者紹介

概要

2人の著者によれば、多くの場合、危機は予測可能である。世界を震撼させた9・11テロ、あるいはエンロンの破綻にしてもそう。にもかかわらず、現実には、こうした「予見可能な危機」に対し、リーダーは効果的な対処ができない。なぜか? 本書では、その裏にある各種の要因を明らかにするとともに、危機を識別し、予防するのに役立つ枠組みを提供する。

要約

予見可能な危機とは何か

 2001年9月11日に世界を揺るがしたテロ事件は予見可能だったのか、それとも、驚くべきことだったのか。スキャンダルにまみれたエンロンの破綻はどうか。

 我々は、これらがいずれも予測可能だったと考えている。予見可能な危機だったのだ。

 予見可能な危機とは、その潜在性を認識するのに必要なあらゆるデータがあり、指導者の目にも見えているのに、効果的な防止策をとらない時に起こるものをいう。

 予見可能な危機は、民間の組織でも公共部門でも常に発生している。9月11日の悲劇とエンロンの破綻は、あまりにも劇的な例というだけだ。

*  *  *

 9・11の悲劇を振り返ってみよう。

 連邦政府は、イスラム狂信派のテロリストが自らの主義のため進んで殉教者となること、そして1990年代を通して米国に対する憎悪と攻撃性を募らせていたことを知っていた。

 テロ集団は、93年にワールドトレードセンターを爆破した。未遂ながら、94年にはエールフランス機をハイジャックし、そのままミサイルとなってエッフェル塔に突入しようとした。

 次の声明を見てほしい。

 「FAA(連邦航空局)は搭乗前の乗客検査の実施基準を設けるべきだ」「航空警備 取り組むべき緊急課題」「航空警備システムに依然として存在する脆弱性」

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