2010年12月号掲載

負け組が勝つ時代

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著者紹介

概要

人生の「勝ち組」「負け組」。そんな言葉がいつの頃からか定着した。派遣社員の問題をはじめ、社会不安が蔓延する中、自らを敗者と思う人も少なくない。本書は、こうした混沌の時代をより良く生きるための考え方を説くもの。過去の自分を振り返り、かつて“武器”としていたスキルや知識を再確認する「後ろ向き思考」の勧めなど、ユニークな人生論が披露される。

要約

敗者復活への道

 日本人の多くは、組織人として人生を送る。そこでは、出世競争という形で勝負が行われる。

 出世競争の勝負では、一度敗者となれば、後から浮かび上がることは稀である。

 それでも右肩上がり経済が機能している間は、組織は敗者にもそれなりの処遇を施した。だから、人生に惨めさを味わったりする人は少なかった。

 だが、バブル経済の崩壊以降、人並みの生活を保障した社会システムの機能が劣化し、そのシステムからこぼれ落ちる人たちが目立っている。そういう人たちが、負け組と呼ばれるようになった。

 彼らは、人並みの生活を保障してくれる社会のプラットフォームに這い上がろうと努力している。

 でも、そこは這い上がる価値があるのか。今日、劣化する一方のプラットフォームではなく、もっと別のことにエネルギーを使うべきではないか。

 敗者復活とは、従来型の価値観が染み込んだ世界に復帰することではない。違う人生のプラットフォームを探すことだ。

 敗者復活という言葉は通常、スポーツなど、勝ち負けが判然とする、勝負の世界で使われる。

 そのためには、まずは賢者になることである。賢者とは、移りゆく時の中で、等身大の自分を的確に捉えることのできる人のことだ。

 自分自身を深く理解し、社会の動きを把握した上で、それに合わせた的確な行動を起こす賢者となることが、敗者復活への第一歩である。

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