2010年10月号掲載

食の堕落と日本人 新版 伝統的な日本食がニッポンを救う!

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著者紹介

概要

戦後、日本人の食生活は大きく変化してきた。洋食やファストフード、冷凍食品等を食べる機会が増え、伝統的な日本食が忘れられつつある。著者はこうした傾向を、食に対する「堕落」だと述べ、米、納豆、干物、漬け物など、日本古来の食べ物に込められた知恵や工夫、健康への効果を示す。さらに、「食の堕落」は「国の堕落」にもつながる、と警鐘を鳴らす。

要約

日本食を食べない日本人は堕落する

 ここ十数年の間に、「旬」が、急速に私たちの食卓から姿を消しつつある。

 以前なら、食卓にキュウリやナスが姿を見せると「いよいよ本格的な夏だぞ」と思い、カボチャを見れば、深まりゆく秋を感じたものだった。

 ところが今は、キュウリもトマトも1年中、手に入る。そこには初物に感じたような喜びはなく、季節感は薄れ、味まで均一化されてしまった。

食に対する日本人の堕落が始まった

 旬を忘れたばかりか、近頃ではもっと恐ろしい事態が進行しつつある。昔から継承してきた、伝統の日本食を忘れてしまいつつあるのだ。

 東京や大阪で学生や勤め人に、朝食の内容を聞く調査があったが、朝、日本食を食べた、と答えたのはたった17%。それ以外の人たちは、パンやサラダなどで済ますというわけだ。

 昼となると、スパゲッティ、ピザといった洋食を食べる人が少なくない。夜はコンビニでフライドチキンやハンバーガーなどを買って帰るという。

 これは、自国の食文化に対する心身の堕落だ。外国のものをありがたがるばかりに、素晴らしかった日本人の食生活は堕落化に走り始めたようだ。

食生活の変化と民族の遺伝子

 何を食べようと勝手だ、と若者は言うかもしれない。だが、頭の中にとどめておいてもらいたいのは、人間は食べ物によって、肉体的にはもとより、精神的にも大きな影響を受けるということだ。

 そんなところに、自分の身体に適応していない外国式の食事ばかりをとっていればどうなるか。身体や心に、微妙な歪が発生して当然である。

 そして、すでにその兆候は現れている。

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