2007年5月号掲載

花王「百年・愚直」のものづくり

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著者紹介

概要

日本で100年以上原型を留めたまま続いている商品は、森永製菓のミルクキャラメル、金鳥の蚊取り線香など、数えるほどしかない。花王のせっけんも、その1つだ。100年以上もの歴史を持ちながら、今でもヒット商品を生み出し続けるという花王の底力の根源は何なのか。過去の失敗事例や歴代経営者の言葉から、同社のものづくりのあり方を探る。

要約

超優良企業・花王の失敗事例

 「清潔で美しく、すこやかな毎日をめざす」。

 実直さが持ち味の花王は、テレビCMなどでよく耳にするこの言葉通りに、家庭品事業を「清潔」「美」「健康」の3分野で展開している。

 120年近く前に発売された1個の「せっけん」。それを原点に同社は現在、連結売上高で1兆2000億円強、営業利益は同1200億円弱の規模を誇るまでとなった。長い歴史を持ちながら、今もヒット商品を生み出す優良企業として存在している。

*  *  *

 「企業の歴史は失敗の歴史」ともいわれる。優良企業である花王にも、失敗はある。例えば ——

事業分野が「飛び地」だった情報関連事業

 かつて花王は、フロッピーディスク(FD)や感熱紙といった情報関連事業を手がけたことがある。

 花王が手がける既存事業のうち、洗剤やシャンプーという主力事業は、1970年代には市場が成熟していた。そこで、これ以外の分野に活路を求める同社が、80年代後半に最も力を注いだのが情報関連事業、特にFD事業だった。

 花王が手がける家庭品と、情報事業のFDとは共通点がなさそうだが、FDの開発には、界面科学(洗剤や化粧品などの技術)など、同社が培った基盤技術を活かすことができた。

 その結果、92年にシェア約15%を達成。その時点で世界一のFDメーカーになることができた。

 しかし、情報事業は家庭品とは勝手が違う世界だった。最大の誤算は、参入企業の激化による価格下落のスピードだ。87年には1枚1000円で発売されたFDが、98年には15円となった。

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