2017.2.10

既存産業に迫る「革命」の大波

既存産業に迫る「革命」の大波
「IT革命」という言葉が2000年に流行語大賞を受賞してから、早くも15年以上が経過。
「ムーアの法則」が予見したように、情報技術の領域における革新はとどまることを知らず、2000年には予測もできなかったテクノロジーが今も続々と確立されつつあります。
AI、IoT、インダストリー4.0、ロボット、シンギュラリティ、FinTech…
一般的な認知度も高まってきたこれら新技術は、私たちの社会にどんな影響を与えるのでしょうか?
また、それによって社会はどう変貌を遂げていくのでしょうか?
今月は、新たな“産業革命”とも称されるこうした新技術について、各分野の専門家が解説した良書を選びました。
既存産業に迫る大きなうねりを理解する上で必読のラインナップをお届けします。

2016年1月号掲載

ロボットの脅威 人の仕事がなくなる日

今日、テクノロジーの進歩が目覚ましい。ニュースの記事を書いたり、自ら作曲する人工知能まで誕生している。ただ、これを喜んでばかりもいられない。このまま技術の進歩が続けば、人の仕事が消えかねない ―― 。シリコンバレーの起業家が、“機械が労働者そのもの”になった時、社会、経済はどうなるのか、明らかにする。

著 者:マーティン・フォード 出版社:日本経済新聞出版社 発行日:2015年10月

2016年2月号掲載

IoTビジネスモデル革命

「IoT」(Internet of Things)とは、モノをネットワークにつなげ、情報のやり取りを行う“モノのインターネット”のこと。今日、車から体温計まで、様々なモノがネットにつながり、人の手を煩わさずに情報を得、制御できるようになりつつある。IoT。大きな可能性を秘めたこの技術の特徴、活用法を、最新の事例を交え解説する。

著 者:小林啓倫 出版社:朝日新聞出版 発行日:2015年12月

2016年7月号掲載

シンギュラリティは近い[エッセンス版] 人類が生命を超越するとき

人工知能(AI)の世界的権威、レイ・カーツワイル。彼の600頁を超える大著、『ポスト・ヒューマン誕生』の主要部分をまとめたエッセンス版である。説かれるのは、テクノロジーが急成長し、人間の生活を大きく変える「シンギュラリティ」(技術的特異点)について。人類が生物としての限界を超える、驚くべき未来が描かれる。

著 者:レイ・カーツワイル、NHK出版(編) 出版社:NHK出版 発行日:2016年4月

2016年7月号掲載

FinTech入門 テクノロジーが推進する「ユーザー第一主義」の金融革命

今、話題を集める「FinTech」。金融とテクノロジーを融合した、この新たな動きについて、日本でFinTechサービスを提供する著者たちがわかりやすく解説した。今FinTechが注目される理由、提供される様々な新サービス、そして未来の世界にもたらされるもの…。可能性に満ちたFinTechの全容がわかる、格好の入門書である。

著 者:辻 庸介、瀧 俊雄 出版社:日経BP社 発行日:2016年4月

2016年8月号掲載

AI時代の勝者と敗者 機械に奪われる仕事、生き残る仕事

ここ数年、人工知能(AI)をはじめ、テクノロジーの進歩が目覚ましい。教師や弁護士、医者など、これまで人間にしかできないと思われていた仕事も、もはや機械の方が上を行く。そんなAI時代を見通し、どう対応すべきかを説いた書である。「機械との競争」に勝って、仕事を維持し、成功するための5つの選択肢が示される。

著 者:トーマス・H・ダベンポート、ジュリア・カービー 出版社:日経BP社 発行日:2016年6月

2016年8月号掲載

FinTechが変える! 金融×テクノロジーが生み出す新たなビジネス

金融サービスはもちろん、ビジネス全体、そして社会まで変えてしまう可能性を秘めた「フィンテック」。この、金融とテクノロジーの融合によって、実際に何がどう変わるのか? 「個人財務管理」「後払い決済サービス」など、フィンテックが生み出す金融サービスの最新事例を紹介するとともに、社会の未来について考える。

著 者:小林啓倫 出版社:朝日新聞出版 発行日:2016年6月

2016年11月号掲載

シリコンバレー発 アルゴリズム革命の衝撃 Fintech, IoT, Cloud Computing, AI...アメリカで起きていること、これから日本で起きること

人工知能(AI)、IoT、フィンテック…。近年、シリコンバレー発のイノベーションが世界を席巻している。これらの根底に、共通して流れているもの。それは、ソフトウェアが人間の活動を取り込み、変形し、置き換え、自動化する「アルゴリズム革命」である。その最新の動向について、スタンフォード大学の研究者が解説した。

著 者:櫛田健児 出版社:朝日新聞出版 発行日:2016年9月

2016年11月号掲載

人工知能が金融を支配する日

ここ数年で、人工知能は急速に進歩した。その影響を一番最初に、そして一番大きく受けるのが金融業界だ。分析によれば、今後10~20年で融資係、クレジット・アナリストの仕事がロボット化される確率は98%。すでに市場では「ロボ・トレーダー」が闊歩する。金融に人の居場所はあるのか? 業界の現在と未来を見通す。

著 者:櫻井 豊 出版社:東洋経済新報社 発行日:2016年9月

2016年12月号掲載

第四次産業革命 ダボス会議が予測する未来

世界中のエリートが、国際的な課題を話し合うダボス会議。2016年、重大テーマとして選ばれたのは、最近話題の「第四次産業革命」だ。IoTやAI(人工知能)、ナノテクノロジー等々のブレイクスルーが融合する、新しい技術革命がもたらす未来とは。人類の生活を根本から変えるメガトレンドの全体像を、ダボス会議創設者が語る。

著 者:クラウス・シュワブ 出版社:日本経済新聞出版社 発行日:2016年10月

2015年3月号掲載

2040年の新世界 3Dプリンタの衝撃

コンピュータの指示に従い、素材を何層も積み重ねて物を作る「3Dプリンタ」。これは将来、飛躍的に進歩し、ロボット、薬、食べ物、さらには人の臓器までも作れるようになるという。蒸気機関や電信の発明に匹敵する、この革新的テクノロジーが持つ能力とは? 社会、経済にどんな変化をもたらすのか? まるでSFの世界のように、限界を超えて広がる可能性を描く。

著 者:ホッド・リプソン、メルバ・カーマン 出版社:東洋経済新報社 発行日:2014年12月

2015年5月号掲載

角川インターネット講座10 第三の産業革命 経済と労働の変化

インターネットの商用化から約20年。その普及に伴い、経済、産業、そして人々の暮らし方は大きく変わった。インターネットによる各種の変化を指して、「第3の産業革命」といわれる。では、今後、それはどこに向かうのだろう? 大学教授、起業家、ソフトウェア開発者ら世界のエキスパートたちが、インターネットがもたらす変化の本質、行方を解き明かす。

著 者:山形浩生(監修) 出版社:KADOKAWA 発行日:2015年2月

2015年9月号掲載

人工知能 人類最悪にして最後の発明

人工知能(AI)の進化が目覚ましい。その先にあるのは明るい未来なのか、それとも人間に牙を剝き、私たちを苦しめることになるのか。「人類最悪にして最後の発明」。この書名が示す通り、著者の見通しは悲観的だ。「人間より賢い機械は、我々を征服する」とし、様々な科学者への取材を基に、人工知能の危険性をあらゆる角度から追究。問題の本質をえぐり出す。

著 者:ジェイムズ・バラット 出版社:ダイヤモンド社 発行日:2015年6月

2015年10月号掲載

ザ・セカンド・マシン・エイジ

18世紀の産業革命は、人類の歴史において「第1機械時代」の扉を開いた。そして今、コンピュータが飛躍的に進歩する「第2機械時代」を迎えている。産業革命は近代的な生活をもたらしたが、デジタル技術は人間の知的能力の限界を吹き飛ばし、人類を新たな領域に連れて行こうとしている。高度化するマシンがもたらすものとは? 来るべき未来社会の姿を描く。

著 者:エリック・ブリニョルフソン、アンドリュー・マカフィー 出版社:日経BP社 発行日:2015年8月

2015年12月号掲載

決定版 インダストリー4.0 第4次産業革命の全貌

「インダストリー4.0」(第4の産業革命)とは、ドイツが進める国家プロジェクトのこと。インターネットと人工知能を活用し、生産や流通の自動化、スマート化を図るものだ。米国でも、産業全体をスマート化しようという動きが進む。今、世界に広がりつつある、これら「21世紀の産業革命」の概要、今後ビジネスに及ぼす影響などを、本書はわかりやすく説明する。

著 者:尾木蔵人 出版社:東洋経済新報社 発行日:2015年10月

2013年4月号掲載

機械との競争

全く人の手を借りずに走行する「完全自動運転車」が登場するなど、今日のテクノロジーの進歩は凄まじい。このままいけば、これまで人間にしかできなかった仕事が機械でもできるようになる ―― すなわち、人間の仕事が機械に奪われかねない!? デジタル技術の急速な進歩が、どのような影響を雇用と経済に及ぼすのか、2人の研究者が見通す。

著 者:エリック・ブリニョルフソン、アンドリュー・マカフィー 出版社:日経BP社 発行日:2013年2月

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