2019.12.10

データの「光と影」を知る

データの「光と影」を知る
2019年も残すところわずかとなりました。
今年話題となった書籍に、本誌3月号で紹介し、2019年上半期のTOPPOINT大賞にも選ばれた『FACTFULNESS』があります。
同書は、通説や常識の多くは人々の思い込みだとし、「データを基に世界を正しく見る習慣」を身につけることの大切さを説きました。
この主張はもっともですが、一方で、私たちは公表されているデータを事実として受けとめることに慎重にならなければなりません。
それらのデータの中には、世論を誘導するために、意図的に改ざんされているものもあるからです。
そこで今回は、データの持つ「光と影」を知るための書籍7冊を選り抜きました。
データの真偽を見極め、ビッグデータ社会をよりよく生きる知恵を身につけられるラインナップとなっています。

2018年9月号掲載

できる人は統計思考で判断する

「統計思考」とは、すなわち情報を客観的に分析し、適切な判断を行うための合理的な考え方だ。「どの列に並べば、一番早く自分の順番が来るか」「どれを最優先すれば、仕事が効率的に回るか」等々、暮らしやビジネスの中で何かを見極めるのに役立つ。この「強く、賢く生きる」ために有効なスキルの身につけ方を、事例を交え紹介。

著 者:篠原拓也 出版社:三笠書房 発行日:2018年7月

2017年4月号掲載

「原因と結果」の経済学

「メタボ健診を受けていれば長生きできる」。そう言われると、うなずく人は多い。だが、実際は違う。正しいと思うのは、「因果関係」と「相関関係」を混同しているから ―― 。2つのことがらが本当に「原因と結果」の関係なのかどうか。経済学や統計学の最新の知見を背景に、データから真実を見抜く思考法をやさしく解説する。

著 者:中室牧子、津川友介 出版社:ダイヤモンド社 発行日:2017年2月

2015年4月号掲載

ナンバーセンス

「ナンバーセンス」とは、統計のリテラシーのこと。問題のあるデータを見た時に何かが違うと感じる、罠を見抜く知恵だ。ビッグデータの時代、判断を誤らないためには、ナンバーセンスを磨くことが欠かせない。本書では、共同購入クーポンサイト「グルーポン」など、身近な例を基に世の中のおかしな分析を明らかにし、統計リテラシーの大切さを説く。

著 者:カイザー・ファング 出版社:CCCメディアハウス 発行日:2015年2月

2019年3月号掲載

FACTFULNESS

「世界では戦争、暴力、自然災害、人災、腐敗が絶えず、どんどん物騒になっている」。そう考える人は多いのでは? だが、実際は違う。少しずつ世界は良くなっている。本書は、こうした思い込みをもたらす人間の様々な「本能」を明らかにするとともに、データを基に世界を正しく見る習慣、「ファクトフルネス」について説く。

著 者:ハンス・ロスリング、オーラ・ロスリング、アンナ・ロスリング・ロンランド 出版社:日経BP社 発行日:2019年1月

2019年5月号掲載

データは騙る

「ビッグデータ」の分析、活用により、ビジネスや生活は大きく変わるといわれる。しかし、大量のデータとコンピューターが常に真実を導き出すとは限らない。世の中にあふれる一見もっともらしい数字や調査結果に、私たちはどう向き合えばいいのか? その見極め方、データとの向き合い方を、各種事例を交えて説く。

著 者:ゲアリー・スミス 出版社:早川書房 発行日:2019年2月

2009年10月号掲載

エビデンス主義

無差別殺人が増えている、子供の自殺が増えている、結婚しても子供をつくらない女性が多い…。これらは、世間では事実であるかのように語られているが、実はウソ。こうした“常識のウソ”を見抜く方法として、著者が勧めるのが、統計数値や実験結果などの「エビデンス」(根拠)に基づく思考法だ。この思考法によって世の中を眺めると、意外な事実が見えてくる!

著 者:和田秀樹 出版社:角川SSコミュニケーションズ(角川SSC新書) 発行日:2009年7月

2006年12月号掲載

データの罠

内閣支持率、経済波及効果、視聴率、各種の平均値やランキング ── 。こうした統計データは頻繁にマスコミで発表されているが、それは信頼できるものなのか。実は、中には意図的に世論を誘導しようとするものなど、かなり危ういものがあるという。本書では、そうした“データの罠”を見抜き、それらに振り回されないための正しい情報の読み取り方を提案する。

著 者:田村 秀 出版社:集英社(集英社新書) 発行日:2006年9月

他のおすすめの特集