2026年6月号掲載

トレード・オン思考 トレード・オフを乗り越える「第3の道」

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  • 著者
  • 出版社
  • 発行日
    2026年3月18日
  • 定価
    2,200円
  • ページ数
    239ページ

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著者紹介

概要

ビジネスの世界は、“トレード・オフ”(二律背反)の塊だ。コストと品質、セキュリティと利便性…。企業が頭を悩ませる「あちらを立てればこちらが立たず」の問題は、どうすれば解決できるのか? 多様な企業事例からその答えを探る。大切なのは「どちらかを選択する」でも「バランスを取る」でもない、第3の発想だ!

要約

トレード・オフの解決は難しい

 我々は、様々な「トレード・オフ」(二律背反)の中で生活している。

 例えば、ECサイトで商品購入時に二段階認証を求められることがある。手間もかかり面倒だが、これをなくすとセキュリティレベルが落ちる。企業活動においては、企業は品質とコストを何とか両立させようと頑張ってきた。

 このように、ビジネスの世界はトレード・オフの塊である。それを「トレード・オン」(トレード・オフを解消した状態)にできれば、顧客満足を高め、企業の利益も高めることができる。

バランスと選択の難しさ

 これまで企業では、トレード・オフをトレード・オンにするために、「バランスを取るか」、いずれかを「選択するか」という方法が採られてきた。

 だが実際に、バランスを取る経営を行うことは容易ではない。その典型例が大塚家具だ。

 同社は、大塚勝久氏が1969年に創業した家具販売会社である。販売方法としては会員制を採り、比較的高額の家具を顧客にアテンドしながら販売する方法で、大きく成長してきた。

 しかし長女の大塚久美子氏は、このやり方は時流に合っていないと考えた。より手の届きやすい製品に幅を広げ、入店しやすいように会員制を止め、アテンド型の接客も廃止した。

 だが同じ時期、ニトリやIKEAというローコスト・オペレーションに優れる競合企業が急成長を遂げていた。結果、大塚家具の中価格帯への進出は消費者には中途半端なものと映り、一方で昔からの大塚の固定客は離れていった。

 今の時代、このような以前から行われてきたトレード・オフの解決方法を繰り返していても、大きく飛躍するブレークスルーは起こせない。この閉塞状況を打破するためには、トレード・オンを志向する新たな発想が求められる。

 

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