2026年2月号掲載

ブッダが説いたこと

Original Title :WHAT THE BUDDHA TAUGHT (1959年刊)

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著者紹介

概要

紀元前6世紀の北インドに生まれた仏教の開祖、ブッダ(ゴータマ・シッダッタ)。35歳で「目覚め」て以来、広く教えを説いた。では、彼は何を語ったのか。スリランカ出身の学僧が、多くの経典に収められた「ブッダのことば」にもとづき、その内容を解説する。1959年の原著刊行以来、長く読み継がれる“最良の仏教入門書”。

要約

仏教的な心のあり方

 ブッダ「目覚めた人」 ―― 姓はゴータマ、名はシッダッタ(シッダールタ)は、紀元前6世紀に北インドに生きた。父スッドーダナは、シャーキャ王国の支配者で、若い王子は恵まれた生活を送っていた。しかし突如、人生の現実、人類の苦しみに直面し、その解決策を見いだそうと決心し、29歳で解決策を求めて苦行者となった。

 ゴータマは様々な師に会い、厳しい苦行に励む。しかし満足は得られなかったため、彼はすべての伝統的な宗教とその修行方法を棄て、自らの道を歩み始めた。そして、35歳にして「目覚め」た。

 その後、ブッダは80歳で亡くなるまで、王や農民、銀行家や物乞い、聖職者や盗賊など、ありとあらゆる人たちに、分け隔てなく教えを授けた。

 そして今日、仏教は世界中で信奉されている。

ブッダ「目覚めた人」は1人の人間であった

 ブッダを一般的意味での「宗教の開祖」と呼べるとすれば、彼は「自分は単なる人間以上の者である」と主張しなかった唯一の開祖だ。他の開祖たちは、神あるいはその化身、さもなければ神からの啓示を受けた存在である、と主張している。

 ブッダは、自らが理解し、達成したものはすべて人間の努力と知性によるものだと主張した。人間は誰でも、決意と努力次第でブッダになる可能性を秘めているのだ。

人間存在こそが至高

 ブッダによれば、人間存在こそが至高である。人間は自らの主であり、それより高い位置から人間の運命を審判できる(神のような)力はない。

 ブッダは弟子たちに、自らが自らのよりどころとなり、決して他人を頼らず、他人から助けを求めないようにと諭した。彼は、人間は自らの努力と知性によってあらゆる束縛から自らを自由にすることができるのだから、誰であれ自分を啓発し、自分を解放するようにと教えた。

疑いの除去

 ブッダはある時、ケーサプッタという村を訪れた。村民は彼の許に集まって、こう告げた。

 ―― 師よ、様々な修行者やバラモンがこの村を訪れます。彼らは自らの教義だけを説明し、他の教義を軽蔑し、糾弾します。私たちは、こうした修行者やバラモンのうち誰が真実を語り、誰が偽りを語っているのかわからず、戸惑っています。

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