2025年7月号掲載

多動脳 ADHDの真実

Original Title :FÖRDEL ADHD (2017年刊)

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著者紹介

概要

注意力散漫、衝動的、整理ができない…。ADHD(注意欠如・多動症)は発達障害の一種とされるが、プラス面もある。例えば、クリエイティブで、実行力があり、起業家精神に富むなど。そんな謎に満ちたADHDの特性を明らかにし、彼らが持つ〈強み〉を語る。著者は、ベストセラー『スマホ脳』で知られる、スウェーデンの精神科医。

要約

ADHDって何?

 発達障害の一種である注意欠如・多動症 ――ADHDとは何か。病気なのか、障害なのか。

 ネットでADHDを検索すると、10億件のヒットがある。30年前には1人もいなかったのに、今では毎年数百万人がADHDだと診断されている。

 では、どんな状態がADHDと診断されるのか?

 基本的には集中力、多動、衝動という3つの分野で問題が起きている。

 例えば、「集中力を保てない」「じっとしていられない」「整理や計画ができない」などである。

ADHDは広いグレーゾーン

 ADHDは医学的な診断には違いないが、病気か健康かの境目が明確ではない。例えばHIV感染症には陽性か陰性かのどちらかしかないが、ADHDの場合「わずかにADHD」という状態があり得る。

 身長に例えるとわかりやすい。この世には背が「高い人」か「低い人」しか存在しないわけではなく、ほとんどがその間だ。同じことがADHDの傾向についてもいえる。何が「正常な」集中力で、どこからがADHDなのかは広いグレーゾーンだ。

 では、集中力の問題はどこから生まれるのか。

報酬系の働き方が異なる人

 報酬系を活性化させるものは人類共通で、美味しい食事、人との交流、セックスなどだ。

 ただ、この報酬系が少々違った働き方をする人がいる。報酬系が鈍くて、普通なら活性化されるようなことではされないのだ。そのため、報酬系を活性化してくれるものを探し続けることになる。

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