2021年5月号掲載

Numbers Don't Lie

Original Title :Numbers Don't Lie:71 Things You Need to Know About the World

国際・世界情勢社会・政治
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著者紹介

概要

数字はウソをつかない。信頼の置けるデータを見れば、今、世界で何が起きているのかがわかる。中国はどこまで成長するのか、電気自動車は本当にクリーンか…。世界的な思想家が、こうした様々なトピックについて考察。数字を適切な観点から捉え、現在と過去、国と国とを比較することで、世界のリアルな姿を浮き彫りにする。

要約

数字はウソをつかない

 世界では今、本当のところ、何が起こっているのか? それを理解するには、数字を適切な観点から見なければならない。つまり、歴史的な観点から現在と過去を比べたり、国際的な観点から国と国とを比べたりするのだ。例えば ――

 

子どもの数が少なくなったら、どうなる?

 「合計特殊出生率」とは、簡単にいえば、1人の女性が一生の間に産む子どもの数である。どこの地域でも、その数は最大7~8人になる。

 19世紀に入ってから、この数字はすべての大陸で同じだった。サハラ砂漠以南のアフリカでは今なお同じ状況で、ナイジェリアでは7.5人だ。

 ところが、そうした地域でも合計特殊出生率は減少傾向にあり、多くの国で5~6に下がっている。そして、世界のそれ以外の地域はというと、「人口を維持できる水準」「人口を維持できる水準より低い」「人口を維持できる水準より極めて低い」のいずれかとなっている。

 人口を一定に維持できる出生率の水準を「人口置換水準」という。若年で死亡する人がいることなどを考慮すると、先進国の人口置換水準は約2.1となる。出生率が人口置換水準まで下がった国の中で、さらなる下落を食いとめて人口を一定水準まで押し戻した国は1つもない。

 1950年には、世界人口の40%が出生率6を超える国で暮らしていた。ところが2000年になると、出生率6を超える国で暮らしているのは世界人口のたった5%となり、世界全体の出生率(2.6)が人口置換水準に近づいた。

 では、出生率が人口置換水準を割り込んだ国には、どんな未来が待っているのか?

 出生率が人口置換水準に近いままであれば、回復が見込める(最低でも1.7以上必要)。だが1.5を下回ると、回復の見込みは極めて低くなる。

 2019年時点で、スペイン、イタリアの出生率は1.3。日本、ギリシャは1.4。こうした国では今後、人口が減少し、それに伴い社会、経済、国家戦略の影響力も低下していくだろう。

 少子化に歯止めをかけようとする政策も打たれてはいるが、これまでに効果をあげたものはない。

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