2021年4月号掲載

パンデミック後の世界 10の教訓

Original Title :Ten Lessons for a Post-Pandemic World

国際・世界情勢社会・政治
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著者紹介

概要

今、新型コロナウイルスが猛威を振るっている。本書は、このパンデミックが今後、世界にもたらす変化を読み解く。国や企業のあり方、個人の生活、不平等の行方は? 「何らかのショックを受けた時、耐えるだけでなく、そこから学ばねばならない」と言う米国の著名コラムニストが、2021年以降を見通すためのヒントを示す。

要約

シートベルトを締めよ

 新型コロナウイルス。この病原菌は、世界が複雑に連結しあい、しかもほとんどの国がパンデミックに備えていないという状況で発生した。

 今生きている人間の多くは、過去にこれほどの疫病で苦しむ体験をしていない。だが今や、私たちはパンデミックを知った。

 今回の知識と経験を携えた私たちは、新しい時代を生きることになる。パンデミック後の世界、それはどのような世界なのか ―― 。

開放性が増し、変化が激しい、不安定な世界

 現代の世界は、その基本構造を、冷戦後の数年間で築いた。グローバルな貿易が活発になり、国家は相互依存を強めた。それと同時進行で、情報革命があらゆること ―― 財とサービス、文化、思想やアイディア ―― の高速移動を可能にした。

 私たちが生きる世界は開かれていて、急速に動いている。そして、その2つに伴う必然的な性質として、不安定なのだ。

 グローバル資本主義の動的な構造は、急成長を可能にする一方、財政破綻や景気急降下も招く。1930年代半ばから80年代初期にかけて、金融市場が今よりも規制されていた時代には、深刻な金融パニックはほとんど起きなかった。だがここ数十年間、各国政府が金融の規制緩和を進めた結果として、私たちは破綻に次ぐ破綻を目撃している。

 米国の貯蓄貸付組合(S&L)破綻、アジア通貨危機、世界金融危機…。不安定さは増す一方だ。

しなやかに強い世界

 今の私たちにできるのは、リスクをこれまでよりもしっかりと意識し、危機に備え、社会にしなやかな回復力を持たせていくことだ。何らかのショックを受けた時、ただ耐えるだけでなく、そこから学んでいける社会にならなければならない。

 天然痘根絶に貢献した米国の免疫学者ラリー・ブリリアントは、「アウトブレイク(突発的流行)は避けられないが、パンデミック(世界的感染拡大)は選択の問題だ」と言う。

 疾病を引き起こす自然現象の発生は阻止できないが、備えと、早期の行動と、知識を駆使した対応で、流行を抑えることはできるという意味だ。

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