2021年4月号掲載

ファクトで読む米中新冷戦とアフター・コロナ

国際・世界情勢社会・政治
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著者紹介

概要

巨大化する中国、迎え撃つ米国 ―― 。近年の両国の動きは、「米中新冷戦」の様相を呈している。そんな中、新型コロナ感染症が発生。日本は対応を誤り、東アジアで“一人負け”の状態にある。今回、危機管理能力の無さを露呈したわが国が、米中の狭間で生き残るには? ファクトを基に現状を分析、克服すべき課題を明らかにする。

要約

米中、7つの戦争

 2021年1月20日、ジョー・バイデン氏が第46代アメリカ大統領に就任した。

 この船出に対し、中国の外交関係者は言う。

 「バイデン政権になって、短期的には前政権ほど激しい反中政策は取らないだろう。バイデン大統領が『早急に対処する』としている4つの政策(コロナ対策、経済復興、人種差別解消、地球温暖化対策)は、いずれも反中とはつながらず、むしろ中国の協力を必要とするものだからだ」

 「だが中長期的に見れば、バイデン政権はトランプ政権以上に、手強い交渉相手になると覚悟している。これまで4年間のアメリカの『素人政権』が『プロ政権』に代わるからだ」

5中全会で「習近平超一強体制」を確立

 バイデン新政権の発足。それを前に、中国は傍観していたわけではない。米大統領選直前の時期(2020年10月26~29日)に、北京で「5中全会」(中国共産党第19期中央委員会第5回全体会議)という共産党中央委員会の重要会議を開催。そこで習近平総書記の「超一強体制」を固めた。

 習体制は今後中国をどうしていくのか? それを示すのが11月3日に発表した「第14次5カ年計画および2035年長期目標」だ。5中全会で決議したものだが、米大統領選にぶつけて公表した。

 これは、全文約2万字、全60条からなる。例えば、第3条は「2035年までに基本的に、社会主義現代化の長期目標を実現する」とある。これは習近平が「2035年まで長期政権を敷く」という意思表示と思われる。

 第16条は「国内の大循環を行き渡らせる。強大な国内市場により、生産・分配・流通・消費をリンクさせ(中略)国民経済に良好な循環を形成する」。第17条は「国内と国際の双循環を促進させる。国内の大循環に軸足を置き(中略)国内市場と貿易強国建設を協同して推進していく」。

 中国の強みは、14億の巨大市場にある。この世界最大の市場をベースに、貿易を拡大し、内需と貿易の「双循環」を起こしていくということだ。

「2027年の建軍100周年の奮闘目標」とは?

 第53条と54条では、軍事強化に触れている。

 「習近平強軍思想を貫徹し、新時代の軍事戦略方針を貫徹し、共産党の人民軍隊に対する絶対的な指導を堅持する。練兵と戦争準備を全面的に強化し、(中略)2027年の建軍100周年の奮闘目標の実現を確保する」

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