OODA LOOP

Original Title :CERTAIN TO WIN

組織・人事スキル・能力開発
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著者紹介

概要

「OODA LOOP」は、軍事戦略家のジョン・ボイドが考案した軍事戦略だ。「観察→情勢判断→意思決定→行動」。この4つをループさせることで、環境の変化に応じた判断を下し、組織の目的を遂げる。トヨタ生産システムの思想ともつながる意思決定のスキルを、ボイドの愛弟子が、第2次世界大戦時の“電撃戦”などを例に解説する。

要約

現代のコンフリクト哲学の基本原則

 ジョン・R・ボイド(1927~97年)。彼は、空戦戦闘機の設計や、その戦術に大きな影響を与えた人物で、F-15、F-16などの戦闘機の最適戦術を数学的にモデル化することに初めて成功した。

 その後、軍事戦略家としての道を歩み、モンゴル帝国のチンギス・ハンからドイツの電撃戦まで、戦史をつぶさに追い、孫子の兵法の概念を現代版戦闘哲学としてアップデートした。それが「機動戦ドクトリン」として知られているものだ。

 東西冷戦の終結後、ボイドはビジネスを含む他の領域の「コンフリクト(競争・対立)」にも注目し、彼の提唱する軍事戦略が日本でも馴染み深い一般的な原則に基づいていることに気づく。

 例えば、トヨタ生産システム。ボイドは、自身の戦闘哲学と同じ基本原則をこの中に見いだした。それは、組織のすべてのメンバーの創造性や自発性の強調であり、製造現場でのカイゼンの原則に具体化されている。

 そんな彼の概念の中でも、最も重要なのは、現実を正確に把握するための内部モデル、「OODA(ウーダ)ループ」だ。

優良企業はOODAループを実践

 このOODAループは、1989年に経営評論家のトム・ピーターズによって紹介された。彼は、ボイドのOODAループで定義されている機動性こそが「競争優位」の源泉であるという。

 その翌年、ボストン・コンサルティング・グループのストラテジストが、著書『タイムベース競争戦略』の中で、次のように指摘した。

 「時間を短縮している企業は、OODAループを回すパイロットと同じことをしている。収集した情報に基づいて素早く行動することができる企業は、勝つための最適なポジションを得ている」

何が勝利へと導くのか?

 ビジネスの世界でも、ボイドの概念が広く受け入れられてきた理由の1つは、彼のレンズを通じて見れば、トヨタやデル、サウスウエスト航空などの成功は容易に理解できるからだ。

 ボイドは、ベトナム戦争に関する実証分析の中で、どのような戦闘や戦争にも適用できる普遍的なパターン、「共通要素」を見いだす必要があると考えた。

 当時、多くの識者が「なぜ北ベトナムは勝つことができたのか」という問いを専門的に追求していたのに対して、ボイドは単純に「何が勝利へと導いたのか」という問いを立てた。

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