2019年2月号掲載

「怒り」を上手にコントロールする技術 アンガーマネジメント実践講座

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著者紹介

概要

怒りの感情と上手に付き合う技術、「アンガーマネジメント」。その基本となる考え方や実践法を説いた教科書である。イラッとしたら6秒待つ、心の中で「許せる/許せない」の境界を明確にする等々、具体的なテクニックも多数紹介。多様な価値観が入り混じり、ストレスが蔓延する今の世の中を生きる上で、有用な1冊だ。

要約

働き方改革がイライラを増幅させる

 今、日本の職場で「働き方改革」が進められている。そして、これと関連したワークライフバランス、ダイバーシティなどの施策も進みつつある。

 ワークライフバランスとは、内閣府によると、仕事と生活の調和という意味だ。具体的には、安心して働くことのできる職場環境を実現するために、長時間労働の抑制、年次有給休暇の取得促進、メンタルヘルス対策等の取り組みが挙げられる。

 一方、ダイバーシティとは、経済産業省によると、女性・高齢者・外国人等の活躍によって、少子高齢化の中でも人材を確保し、多様化する市場ニーズやリスクへの対応力を高めるものである。

 つまり、どちらも大きな意味での働き方改革を進めるための考え方である。

歪んだワークライフバランスが招く不機嫌な職場

 実は、こうした施策は「不機嫌な職場」を増やすことに一役買っているともいえる。

 例えば、1日8時間労働でも長いと感じる人もいるし、朝から晩まで働くのが好きな人もいる。ワークとライフがバランスするポイントは、人によってバラバラだ。そしてダイバーシティとは、それを受け入れて共存することである。

 しかし今の施策は、「ワークライフバランスという価値観で働き、人生を生きなさい」という価値観を押し付けるような色合いが強い。様々な価値観を受け入れようと言う一方で、特定の働き方こそが正しいように言われるのは大きな矛盾だ。

自分の価値観と違うから、怒りを感じる

 職場でダイバーシティが進むと、自分と違う価値観で働く人が周りに増える。すると、自分が受け入れられないと思う場面に出会うことが必然的に増え、イライラしたりすることが多くなる。

 こうした時、アンガーマネジメントを使えば、どんな価値観の人とも気楽に働けるようになる。

 

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