2018年8月号掲載

フロー体験入門 楽しみと創造の心理学

Original Title :FINDING FLOW

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著者紹介

概要

仕事やスポーツなどの場面で、目の前の活動に没頭する瞬間がある。意識が集中し、何時間もがたった1分に感じられる。この特別な状態を「フロー」という。それは、人に幸福な気持ちをもたらし、人生を充実させる。本書では、フローが起きる条件を明らかにするとともに、日常生活に取り入れるポイントをわかりやすく教える。

要約

日々の生活を構成する3つの活動

 人生とはどのようなものか、そして、どうすれば最高の人生を築くことができるのか ―― 。

 過去30年間、私は心理学や社会学のツールを使い、これらの問題について研究してきた。

 このような疑問に答える最初のステップは、我々が体験できることを形づくっている力を理解することだ。

 都市のスラム街に生まれた子どもは、一生の間にどんな体験をすることが期待できるだろうか。裕福な家庭に生まれた子どもの期待できるものとは、どう異なっていくのか。極貧のコミュニティに生まれる人、巨額の預金をもって人生をスタートする人。そこには、どんな正義も根拠もない。

 そのように、人生の主要ないくつかの条件は定められている。だが、そのすべてをより面白くすることは、もちろん、個人の問題である。

 生きることは、行動、感覚、思考を通じて体験することを意味する。体験は、時間の中に場を占める。そのため、時間こそ我々がもっている究極の希少な資源なのである。

 何年もかけて、体験の内容は人生の質を決定づける。それゆえ、誰もができる最も重要な決定の1つは、自分の時間をどのように使うかである。

・生産的活動

 これは、生存と快適さのためのエネルギーを生み出すためにしなければならないこと。ほぼ「金を稼ぐ」と同義語。なぜなら金銭はほとんどのものの交換の手段となっているからだ。心理的エネルギーの4分の1~半分以上が、この生産的活動に費やされる。

・生活維持活動

 食事、休息、洗濯、料理、買い物など。1日の約4分の1は、これら様々な生活維持活動に携わっている。

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