2018年12月号掲載

なぜ、優秀な人ほど成長が止まるのか 何歳からでも人生を拓く7つの技法

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著者紹介

概要

高学歴で、仕事もそつなくこなす。そんな優秀な人ならば、成長し続け、出世するのが当然に思える。だが、経営者として多くの人材を見てきた著者は、優れた人ほど“壁”に直面し、伸び悩むと指摘する。学歴の壁、経験の壁、感情の壁…。これら成長を阻む「7つの壁」と、それを乗り越え、人生を拓くための技法を紹介する。

要約

成長を妨げる「7つの壁」

 私はマネジメントと経営の世界を歩んできた。その中で、深く感じたこと。それは、優秀な人ほど、成長が止まってしまう、という「逆説」だ。

 なぜ、優秀な人ほど成長が止まるのか。

 実は、彼らは「成長の壁」に突き当たっているのだ。成長の壁とは、以下の「7つの壁」である。これら7つの壁の特徴と、それを乗り越える「7つの技法」について述べていこう。

①学歴の壁:「優秀さ」の切り替えができない

 優秀な人が突き当たる第1の壁は、優秀さの切り替えができないという「学歴の壁」である。

 学生時代に勉強ができ、高学歴を手にしても、その「学歴的優秀さ」だけでは、仕事ができる人材にはなれない。実社会で活躍するには、「職業的優秀さ」を身につける必要がある。だが、学生時代に優秀だった人ほど、学歴的優秀さから職業的優秀さへの切り替えができないのだ。

 ここでいう学歴的優秀さとは、「論理的思考力」と「知識の修得力」が優れていることである。言い換えれば、「理路整然と物事を考えられる」「記憶力が良い」ということ。この2つの能力があれば、入学試験などでは好成績を挙げられる。

 一方、職業的優秀さとは、この2つの能力よりも高度な、「直観的判断力」と「智恵(暗黙知)の修得力」に優れていることを意味する。わかりやすく言えば、「勘が鋭い」「経験から大切なことを学べる」ということである。

 つまり、優れたプロフェッショナルの優秀さは、どれほど多くの専門的な知識を学んだかではなく、どれほど豊かな経験を積み、そこからどれほど深い職業的な智恵を摑んだかで決まる。

 それが、学歴の壁を越えるための第1の技法、経験から摑んだ智恵の棚卸しをする「棚卸しの技法」である。これは、日々の仕事で自分がどんな職業的な智恵(洞察力、説明力、会議力、企画力など)を身につけてきたかを振り返るものだ。

 例えば、会議を主宰することが多い立場ならば、自分がどの程度の会議力を身につけているかを棚卸しする。「自分の会議力は、この半年の間に、どの程度向上しただろうか」という問いを、自分に投げかけるのである。

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