ブルー・オーシャン戦略論文集

Original Title :Blue Ocean Strategy Reader

企業戦略・戦略論マーケティング
要約をPDFファイルで読む 要約をPDFファイルで読む

※『TOPPOINT』にお申し込み頂き「月刊誌会員」にご登録いただくと、ご利用いただけます。

※最新号以前に掲載の要約をご覧いただくには、別途「月刊誌プラス会員」のお申し込みが必要です。

著者紹介

概要

『ブルー・オーシャン戦略』。この世界的ベストセラーの刊行前後に、両著者が『ハーバード・ビジネス・レビュー』誌に寄せた関連論文10本を集めた。「バリュー・イノベーション」「レッド・オーシャンの罠」等々、新たな市場を創造し、ライバルとの競争から脱け出すためのアイデアが、具体例を交え示される。

要約

バリュー・イノベーション

 昨今の激化する競争環境の下では、収益を上げつつ成長することは難しい。だが、一部の企業はそれを実現している。なぜか?

 高成長企業と、それほど成功していないライバル企業に関する研究の結果、筆者たちは、戦略に対する両者のアプローチの違いに答えがあることを発見した。

 成功していない企業の戦略概念は、ライバルに一歩先んじるという考え方に支配されている。対照的に高成長企業は、ライバル企業を打倒することに関心を持たない。彼らは「バリュー・イノベーション」(価値の革新的な創造)という戦略論理を通じて、競合を無力化してしまおうとする。

ライバルと競わず、競争そのものをなくす

 このことについて、映画館を経営するベルギーのバート・クライズを例に考えてみよう。

 1960~80年代、同国の映画業界は衰退の一途をたどり、映画館の多くが閉鎖を余儀なくされた。残った映画館は、衰退する市場の中で客を奪い合った。彼らは、10ものスクリーンを持つマルチプレックス(同じ敷地、ビル内に複数の映画館のある施設)を設け、上映映画を多様化してあらゆるセグメントの客を引きつけようとした。

 だが、こうしたやり方は1988年にバート・クライズ社がキネポリスを創造した時点で時代遅れなものとなる。キネポリスは、25のスクリーンと7600の座席を持つメガプレックスであった。

 キネポリスと他の映画館との違いは何か。

 他の映画館は100席程度の複数の小型鑑賞室から成り、スクリーンの大きさは7m×5m。キネポリスの鑑賞室は最大700席もあり、足をゆったり伸ばせる。スクリーンの大きさは29m×10mだ。

 また、市の中心部での立地を重視する業界の常識に挑戦し、ブリュッセルの環状道路の外側に立地、広い無料駐車場を設けた。同社は、駐車場不足という来場者の悩みを解決するためには、徒歩による来場者を失ってもやむを得ないとしたのだ。

 このように来場者に今までとは異なる素晴らしい体験を提供することにより、キネポリスは初年度にブリュッセル市場の50%を占有しただけでなく、市場自体を約40%拡大したのである。

 では、他の映画館はなぜこうした機会をとらえ損ねたのか。大部分の映画館は、こう考えていた。

この要約を読んだ方は、
他にこんな要約も読んでいます。

ワークマンは商品を変えずに売り方を変えただけでなぜ2倍売れたのか

酒井大輔 日経BP

BCG 次の10年で勝つ経営

ボストン コンサルティング グループ(編著) 日経BP・日本経済新聞出版本部

邪悪に堕ちたGAFA

ラナ・フォルーハー 日経BP

DX実行戦略

マイケル・ウェイド 日本経済新聞出版社