2018年2月号掲載

チャールズ・エリスのインデックス投資入門

Original Title :THE INDEX REVOLUTION:Why Investors Should Join It Now

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著者紹介

概要

ロングセラー『敗者のゲーム』の著者による、「インデックス投資」の入門書。株式市場全体に投資するインデックスは、低コストで、税負担が軽い。また、長期的に運用すれば、個別株に投資するアクティブ運用よりもリターンが大きい。本書では、過去50年の市場の変遷を振り返りつつ、インデックス投資のメリットを詳説する。

要約

アクティブからインデックスへ

 本書の目的は、投資の世界が一変したこと、そしてその結果、パフォーマンスを追いかける運用が機能しなくなったことを伝えることである。

 今日、多くのアクティブ・ファンドマネジャーは、運用報酬・コストを除いた後の成績で、ベンチマークに勝てなくなってしまったのだ ―― 。

アクティブマネジャーたちの台頭

 50年前、運用業界に働くほとんどの者は、やるべきこと ―― 企業経営者と面談し、財務諸表を分析し、業界事情と競争条件を検討し、ウォールストリートの一流アナリストの論文を読みこなす ―― をきちんとこなせば、市場平均を上回るポートフォリオを構築できると確信していた。そう、皆「アクティブマネジャー」だったのだ。

 アクティブマネジャーの競争力は、他の市場参加者を圧倒した。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の取引の90%は個人投資家であった。高度の調査能力を備え、ほとんどの企業経営者と直接会うことができる、株式投資専門のアクティブマネジャーにとってみれば、個人投資家に勝つことなどたやすい。

 1960年代の終わりにかけて、IBM、ゼロックスといった高成長株が急騰した。リットン・インダストリーズなど、新しい複合企業株の上昇も目覚ましいものがあった。こうした企業は、借入による資産拡大、低PER(株価収益率)企業の買収などによって、利益を急成長させてきた。

 投資顧問会社はこれらの成長著しい分野に投資を集中し、高いリターンを実現していた。

 他方、銀行信託部や保険会社の運用組織は保守的だった。現場のファンドマネジャーは経営者が承認する「購入可能リスト」の範囲内でしか投資できず、しかもそれは有力な大企業に限られていた。株式に関しては、歴史の浅い企業は対象とならず、配当第一で、税負担を抑えるため長期保有が原則だった。

 しかし転機が訪れた。A・G・ベッカー社がファンド評価サービスを導入したのだ。同社は、年金基金とその委託先運用機関の四半期運用成績・他社比較数字を収集・分析し公表した。

学界と現場の埋まらない溝

 1960年代末~70年代初めにおいて、アクティブ運用についての経済学界の多数意見と、業界の意見とははっきりと分かれていた。

 経済学者たちは、自由で誰でも参加できる証券市場においては、多数のプロの売り手と買い手が、最大限安く買い、高く売ろうと競争することで適正価格が決定される、と確信していた。

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