経営戦略を問いなおす

企業戦略・戦略論
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著者紹介

概要

経営戦略の教科書は数多い。しかし、どれも内容は理解できても、いざ応用となると難しい。本書は、この「じゃあ、どうする?」に軸足を置き、経営戦略を問いなおすもの。戦略の核心となる要素、経営者の戦略への向き合い方、人材と戦略の関係…。現場の厳しい現実を見続ける中でわかったことを記した、実践的戦略論である。

要約

核 心

 「来期は戦略商品を市場に投入して…」「ここは窮状を打開する戦略人事を断行しないと…」

 「戦略」という言葉は、オフィス街のあちらこちらから聞こえてくる。

 ただ、戦略はつかみ所がない。ろくに勉強もしないで、戦略、戦略と振り回せば怪我をする。間違った工場を建ててしまう。勝ち目のない事業を始めてしまう…。この類のことが起こると、後の世代が負の遺産に苦しむことになる。

 本書は、そういう悲惨な実害が今以上に広がらないよう、「経営戦略を問いなおす」ものである。

*  *  *

 私の考える戦略の核心。それは、「立地」「構え」「均整」の3つだ。戦略とは何を意味するのか、諸説が乱立しているが、結局のところ、「立地」に「構え」を重層的に絡め、その上で「均整」をとることと考えれば、わかりやすいだろう。

①立地

 「一に立地、二に立地、三、四が無くて、五に立地」。こんな格言を、小売業ではよく耳にする。商品に自信があっても、店を飾り立てても、店に人が来なければ埃が積もるだけ。だから、まずは人の流れの中に店を出せ。そんな話になる。

 同じ格言は、戦略にも当てはまる。「立地」が悪いと、他の努力がすべて水泡に帰するのは戦略も同じ。事業を構えるなら、需要があって供給が少ない、そういう立地を選ぶに限る。

 立地の本質は、「誰を相手に何を納めるか」だ。例えば音響機器。1970年前後はカセットデッキ、スピーカーなどの商品が音質を競い合った。だが音源がデジタル化すると、音質の差を云々する時代ではなくなる。それに伴い、アナログ時代には名門と呼ばれた赤井電機、トリオなどのメーカーは消失するか、その寸前まで追い込まれた。

 だが、パイオニアだけはアナログ技術に拘泥せず、良い音の再生に挑戦した。そしてCDからレーザーディスクへといち早く進出し、重要な知財を押さえた。典型的な立地替えの成功例といえる。

 その後、パイオニアはプラズマディスプレイに手を出し、経営危機に陥った。経営者が替わり、立地の再シフトに失敗したのである。

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