2017年1月号掲載

結論を言おう、日本人にMBAはいらない

スキル・能力開発
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著者紹介

概要

MBA(経営学修士)は、“成功のためのパスポート”といわれる。だが、国内外のビジネススクールで十数年教えてきた遠藤功氏は、「日本人にMBAなんていらない!」と言う。日本では取得しても給与は上がらず、逆に職探しさえ苦労する、と。なぜか? MBAの驚くべき実態を明かし、代わりに今、真に行うべき勉強について語る。

要約

誰も語らなかったMBAの正体

 2004年、米国でビジネススクール関係者を震撼させる衝撃の書籍、『MANAGERS NOT MBAs』(邦題『MBAが会社を滅ぼす』)が出版された。

 著者のヘンリー・ミンツバーグは、米国経営学会から優秀研究者に選ばれるほどの実績を上げている経営学者。それほど影響力のある彼が、MBA(経営学修士)を真正面から批判したのだ。

 ミンツバーグの主張は明快だった。

 MBAプログラムはこの50年以上にわたってほとんど変わっておらず、重大な欠陥を抱えており、総合的なマネジメント教育とはいえない。「間違った人間を間違った方法で訓練し、間違った結果を生んでいる」と辛辣に批判している。

ミンツバーグによる痛烈なMBA批判

 MBAという学位を初めて設けたのは、ハーバード大学。1908年のことだ。それ以降、ビジネススクールは増加の一途をたどり、今や600~800ものビジネススクールが存在するといわれている。

 ビジネススクールの増加とともに、MBA取得者の数も増加する。ミンツバーグは「米国だけでも、10年で100万人近くのMBA取得者が経済界に送り出されている」と指摘する。単純平均すれば、毎年10万人もの取得者が生まれている。

 MBAに実質的な価値があるのであれば、取得者が増えることには何の問題もない。ミンツバーグはその価値に対して疑問を投げかけているのだ。

 彼は同書でこう指摘する。

 「アカデミックなビジネススクールで2年間過ごしただけなのに、マネジメント能力が身についたと思い込んでいる人たちが社会に送り出されている」

毎年5000人も生まれる「なんちゃってMBA」

 ミンツバーグの警告から十余年。米国のように、日本でもMBAが問題化しつつある。

 1990年代まで、日本のビジネススクールは数校にすぎなかった。だが現在、その数は大学数で約80、プログラム数で約100にも上る。

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