2016年8月号掲載

考える技術・書く技術

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著者紹介

概要

知的生産術について述べた、1973年刊のロングセラー。頭のウォームアップに始まり、読書術、情報の整理、発想法、文章の書き方等々、有益なアウトプットを生み出すための技術が網羅されている。40年余り前の書だが、内容は色褪せず。情報過多の今だからこそ、「いかに頭を使うか」を具体的に説く本書に学ぶことは多い。

要約

頭のウォームアップと視点の持ち方

 頭がいいとか悪いとか、普段よく使われる表現だが、もともとどういう意味があるのだろうか。いろいろと本を調べてみても、その差を測る規準というものは、確立されていないようだ。

 ただ1つだけいえることは、頭は筋肉のようなもので、使わなければ退化するということだ。例えば、専門バカといわれる人は、専門以外のことには幼児なみの知能の働きしかできない。少しでも脳の働きをよくするには、脳を使うことだ。

頭を刺激する

 では、どういうふうに脳を使えばよいのか。自分の専門を別にして、まんべんなく使うことが必要だ。「ウォームアップ」と私が呼ぶ、日常生活の中で簡単にできる頭のトレーニング方法をいくつか紹介しよう。

 まず、「次から次へ目に入ってくるものを口に出して言う」方法がある。瞬間的判断力を高めるには、よい練習だ。私も通勤バスの中で、早口で英語を話す練習として行っている。デパートに並んでいる商品を片っ端から言葉にするのもよい。

 また、何でもよいから「記憶をする練習」も大切である。電話番号や住所など、必要なものはどんどん記憶するクセをつけることは、頭の老化を防ぐ意味でもよい。

 頭のトレーニングの手段は、自分の身辺にいくらでも転がっている。頭のよしあしは、その手段を見つけてトレーニングをマメに実行するか、老朽化に任せるかによる。

自分の考えにとらわれない

 最近、『有閑紳士』という、売春婦のヒモの写真集が出版された。これはニューヨークで豪奢な生活をしている黒人のヒモと、その配下にいる美女たちの言行を取材した本である。

 この本によると、女たちは稼いだ金を全部ヒモに渡し、日々わずかな小遣いをもらうだけで満足している。自立して稼げば、年収何万ドルにもなり、贅沢もできるのに、そのことが見抜けない。彼女らは、自分の行動の見えない典型的な例だ。

 このことについては、頭をどういうふうにトレーニングすればよいのだろうか。

 第1に、「多視点法」の練習だ。

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