2016年5月号掲載

なぜ、わかっていても実行できないのか 知識を行動に変えるマネジメント

Original Title :The Knowing-Doing Gap:How Smart Companies Turn Knowledge into Action

なぜ、わかっていても実行できないのか 知識を行動に変えるマネジメント ネット書店で購入
閉じる

ネット書店へのリンクにはアフィリエイトプログラムを利用しています。

※『TOPPOINT』にお申し込みいただき「月刊誌会員」にご登録いただくと、ご利用いただけます。

※最新号以前に掲載の要約をご覧いただくには、別途「月刊誌プラス会員」のお申し込みが必要です。

著者紹介

概要

社員は1人1人優秀で、何をすべきか理解している。しかし、組織でまとまると行動に移せない ―― 。あらゆる組織に見られる「知識と行動のギャップ」について、組織行動論の世界的権威が考察。ロッキードはじめ様々な企業事例を通して、ギャップが生じる5つの原因を探り、知識を行動に変えるマネジメント法を示す。

要約

知識を実行できない5つの原因

 巷にはビジネスに関する本や記事があふれ、研修やセミナーも盛んに行われている。そこで得られる知識は理にかなったことばかりだが、マネジャーの行動にさっぱり現れてこない。なぜだろう?

 やり方をわかっているだけでは不十分なのだ。才気だけでは、知識を実行できない。私たちは、これを「知識と行動のギャップ」と呼ぶ。

 企業はなぜ、知識を行動に変えられないのか? その理由を見つけるため、長期的な調査を行った。そして、知識と行動のギャップが生まれる5つの原因が明らかになった。

①問題を話し合っただけで仕事をした気になる

 問題点を話し合っただけなのに、仕事をこなした気になることがある。これが、知識を実践するための大きな壁になっている。

 何をすべきか議論する、行動計画を練る。だが、それだけでは足りない。行動を起こさねばならない。にもかかわらず、話し合うだけで、実際に行動したと錯覚するマネジャーが何と多いことか!

 例をあげよう。

 あるメーカーが製品開発のスピードアップを図ろうとして2日間の会議を行い、その成果を「実行可能な10のステップ」にまとめた。

 だが、1年以上たっても何も変わらなかった。組織も、人材の配置も、予算や資源の配分も、何一つ変わっていない。なぜか?

 知識をきちんと実践している組織には、行動しなければならない、という緊迫感がある。問題や障害があっても、どうすれば目標が達成できるかという問題に設定し直し、知恵を絞る。

この本の要約を読んだ方は、
他にこんな本にも興味を持たれています。

なぜ人と組織は変われないのか ハーバード流 自己変革の理論と実践

ロバート・キーガン 英治出版

失敗学のすすめ

畑村洋太郎 講談社

新 失敗学 正解をつくる技術

畑村洋太郎 講談社

SUPER MTG スーパー・ミーティング

スティーヴン・G・ロゲルバーグ サンマーク出版