2016年4月号掲載

ビッグバン・イノベーション 一夜にして爆発的成長から衰退に転じる超破壊的変化から生き延びよ

Original Title :BIG BANG DISRUPTION

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著者紹介

概要

これからは、数日で競争優位が消し飛ぶ!? 今日、モバイル機器などを通じ、情報は瞬時に世界へ広がる。こうしたことを背景に進む「ビッグバン・イノベーション」 ―― よりよく、より安い、高い競争力を持つ製品・サービスを生むイノベーションについて説く。既存企業には悪夢である、超破壊的変化のメカニズムが明らかに。

要約

「ビッグバン・イノベーション」とは?

 ビデオカメラ、腕時計、地図、書籍、キャッシュレジスター、目覚まし時計、留守電、財布、鍵、インダッシュ型カーナビ、空港のチケットカウンター、新聞、レストランガイド…。

 さて、これらの共通点は何だろうか。

 それは、どれも「ビッグバン・イノベーション」の犠牲となって姿を消したか、今まさに犠牲となりつつある製品やサービスであることだ。

 ビッグバン・イノベーションとは、「安定した事業を、ほんの数カ月か、時にはほんの数日で破壊する新たなタイプのイノベーション」である。

 その速度とすさまじい破壊力を生み出すのは、よりよく、より安い破壊的な技術だ。この新しい世界では、新製品や新サービスは市場に登場した時点で、価格、性能、カスタマイゼーションのすべてにおいて高い競争力を備えている。

 爆発的な破壊力を持つ製品やサービスが登場する ―― ビッグバン・イノベーションが起きると、たちまち世界中の消費者の知るところとなる。高速なコンピューティングネットワークや、全世界で展開する膨大な数のモバイル機器の為せる業だ。

 マーケティングを牽引するのは、もはや企業ではない。ユーザー自身だ。ソーシャルネットワークやレビューサイト、その他の情報共有サイトを通じて、ユーザーは口コミに影響を与える。

指数関数的に進化する技術

 ビッグバン・イノベーションをもたらした原因の1つは、IT革命だ。1965年、インテルの共同創業者ゴードン・ムーアは、「(コンピューティングの基本要素である)半導体の処理能力は12~24カ月ごとに倍増するが、半導体の価格は変わらない(つまり実質的に価格は半減する)」と予言した。このムーアの法則は今でも成立する。

もはや巻き込まれずに済む産業はない

 破壊的製品やサービスが登場すると、既存企業は打撃を受け、破綻の危機にさらされる。

 私たちの調査によれば、ビッグバン・イノベーションの破壊的影響を免れる産業は1つとしてない。なぜなら、今日の事業はいずれにしろ、デジタル事業だからだ。

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