2021年5月号掲載

チャイナ・イノベーション2

イノベーションIT・インターネット国際・世界情勢
  • 著者
  • 出版社
  • 発行日
    2021年3月1日
  • 定価
    2,200円+税
  • ページ数
    322ページ
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著者紹介

概要

新型コロナを封じ込め、いち早く経済成長をプラスに転じさせた中国。その原動力となったのは、デジタル技術だ。かつては科学技術面で“遅れた国”と見られていた中国が、今やデジタル大国に。背景にあるのは、1978年の改革開放以来の国家戦略だ。デジタルエコノミーが専門の著者が、中国のデジタル強国戦略の全容を明かす。

要約

成長を続ける中国

 2020年は、新型コロナウイルスに加え、新冷戦といわれる米中対立の激化、決着がもつれた米大統領選挙など、大激動の1年だった。

コロナ後の中国とその国家戦略

 将来への不確実性が増す世界情勢にあって、いち早くコロナを抑え込んで経済成長がプラスに転じた中国は、2020年11月、「第14次5カ年計画と2035年までの長期目標」を発表した。

 この計画には「製造強国」「品質強国」「デジタル中国」といったキーワードが並び、「デジタル中国」建設を国家戦略として位置づける意欲的な内容が盛り込まれていた。コロナ禍を克服した中国は、「イノベーション駆動型デジタル国家」のさらなる推進を目指している。

経済やテクノロジーで存在感を高める中国

 米フォーチュン誌が毎年発表する世界企業番付「フォーチュン・グローバル500」(2019会計年度)の売上高ランキングでは、中国企業が124社入り、米国企業(121社)を初めて上回った。「グローバル500」入りした中国企業は2008年から急増し、先行するドイツ、フランスや日本を上回り、遂に米国を追い抜いた。

 日本経済研究センターは2020年12月、新型コロナの影響が「今後4、5年で収束する」という標準シナリオでは、2028年にも名目国内総生産(GDP)で中国が米国を上回る、との経済見通しを発表した。新型コロナからの回復スピードの違いで、従来は、早くて2036年以降と予想された「米中逆転」の時期を前倒ししたかたちだ。

 鄧小平の改革開放から、わずか40数年。経済やテクノロジーで存在感が薄かった中国は、大きく変貌を遂げた。その重要なエンジンの1つは、先端テクノロジーの社会実装による「デジタル経済」の成長である。

 中国はデジタル経済を加速するため、「デジタル人民元」の導入を着々と進めている。2022年北京冬季五輪の会場で使えることを目指しており、本番までには完成度をかなり高めると見ていい。

 このような中国デジタル経済の現状、それを支えるイノベーション企業の戦略を見ていこう。

 

デジタル経済が加速する「コロナ後」の中国

 中国は、新型コロナを短期間で封じ込めた。それは、挙国体制で厳しい施策を実施したからだ。

官民一体の「デジタル・社会ガバナンス」

 ウイルスの蔓延を防ぐために、感染者や感染の疑いのある人と、健康な人との接触を避けるというのが一番重要なことだが、中国の場合はデジタル技術の力が威力を発揮した。例えば ――

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