2016年1月号掲載

アイデアの99% 「1%のひらめき」を形にする3つの力

Original Title :MAKING IDEAS HAPPEN:Overcoming the Obstacles Between Vision and Reality

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著者紹介

概要

どんなに素晴らしいアイデアがひらめいても、それを「実現」できなければ意味がない。アイデアというと、とかく「発想法」に目が行きがちだが、本書が述べるのはアイデアの「実現法」。数多くのクリエイターを調査した結果明らかになった、アイデアを実現するために必要不可欠な「3つの力」を解き明かす。

要約

アイデアを実現する力とは?

 素晴らしいアイデアが、必ずしも実現されるとは限らない。たまたま形になる、ということもない。斬新なアイデアがひらめいた時、そのアイデアを形にできるかどうかは、皆さん次第なのだ。

 そして、次々と新しいひらめきを生み出す天賦の才がなくても、「アイデアを実現する」能力は私たちの誰もが身につけることができる。

 クリエイターの中で成功している人々を分析すると、実行力に秀でていることがわかる。つまり、「アイデアを思いつくこと」はプロセスのほんの一部にすぎない。おそらく全体の1%程度だろう。

 では、そのアイデアを実現するまでの99%とは、一体どんなことだろうか?

優れたクリエイターたちの共通点

 私たちはこれまで、数百人ものデザイナーや起業家、映画監督などに取材をしてきた。とはいっても、「どのようにアイデアを思いつくのですか?」とは聞いていない。創造性についてはあまり触れず、どうやって作品を次々と世に出し、アイデアを実行し続けるのかを聞いたのである。

 そしてわかったのは、これらのクリエイターたちは、「天才的なひらめき」によって成功したのではない、ということだ。

 むしろ、コンスタントにアイデアを世に送り出し続けているクリエイターたちは、とりわけ次の3つの点で共通するものが多くあった。

  • ①物事をきちんと整理し、次々と片づける
  • ②仲間を引き込み、コミュニティの力を利用する
  • ③プロジェクトを率いる戦略がある

 ほとんどの人たちは、「ビッグアイデア」を探すことばかりに力を注ぐが、実際には、「アイデア実現力」を養う方がためになることが、この調査からわかる。

アイデア実現力の公式

 アイデア実現力=(アイデア)+整理力+仲間力+統率力

 アイデアそのものも必要だが、自分の能力を最大限に発揮するには、この3つの力をうまくバランスさせることを身につけなければならない。

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