2015年8月号掲載

孫正義の焦燥 俺はまだ100分の1も成し遂げていない

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著者紹介

概要

ソフトバンク社長・孫正義は言う。「俺は歴史をつくりたい」。その言葉にたがわず、数々の事業を成功させ、同社は時価総額で一時、日本でトヨタ自動車に次ぐ2位となる。だが、2013年に買収した米携帯電話会社の低迷、国内事業の成長鈍化など、快進撃を続けてきた経営に影が差し始めた。課題を克服し、自らの夢を実現できるのか。孫氏の経営を徹底解剖する。

要約

ロボット「ペッパー」誕生の舞台裏

 2014年6月5日。孫正義は、記者会見で、新たな大風呂敷を広げた。

 この日、真っ暗闇の舞台からスポットライトに照らされ、現れたのは「Pepper(ペッパー)」と名付けられたロボット。孫は高らかに宣言した。

 「300年後に今日が転換点だったという日になるかもしれません。人類史上初めてロボットに感情を与える挑戦をします」

 ペッパーは、コミュニケーションに特化した人型のロボットだ。身長121cm。人工知能(AI)を備え、クラウドを使い感情認識のデータを蓄積する。話し相手や家族の一員としての利用を見込む。

 発表会の前日。孫はツイッターでつぶやいた。

 「明日、我々の新技術への取り組みを発表します。私は、25年間この日が来ることを夢見て来ました」

 孫正義の25年間とはどんなものだったのか。

情報革命で人々を幸せにしてきたか

 孫正義は1981年に日本ソフトバンクを設立した。90年に商号をソフトバンクに変えてからペッパー発表までが、おおよそ25年に当たる。その期間を含めた孫の人生は文字通り波瀾万丈だ。

 並みの経営者であれば、これで満足するのかもしれない。だが孫は、自身が設定した時間軸の中で成長を捉えており、時を重ねるにつれ現状に焦りを感じているようにさえ見える。

 「情報革命で人々を幸せに」という理念を孫は掲げる。では、孫が手掛けてきた製品やサービスで、人々は幸せになったのか。

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