2014年12月号掲載

創業三〇〇年の長寿企業はなぜ栄え続けるのか

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著者紹介

概要

企業の平均寿命が「30年」といわれる中、世界最古の企業・金剛組を筆頭に、日本には創業100年を超える企業が2万社以上、300年を超える企業でさえ605社もある。これら長寿企業は、なぜ長寿たり得るのか。創業年数300年以上、年商50億円以上の企業69社を徹底分析し、経営の秘訣を明かす。変化が速く大きい今の時代、これらの企業に学ぶべきことは多い。

要約

300年長寿企業

 日本に、長寿企業は何社存在しているのか?

 明治後期以前に創業された「100年企業」は、2万6114社ある(2013年現在)。江戸時代後期以前に創業された「200年企業」は1191社。「300年企業」でさえも605社が存在する。

 今日、グローバル化、イノベーションなどの言葉が示すように、企業を取り巻く環境が急速に変化している。それゆえ、幾多の変化を乗り越えてきた、長寿企業の経営から学ぶべきことが多い。

 しかし、先述の通り、長寿企業と言っても、創業100年企業は2万社以上もある。そこで、創業年数300年以上、企業規模は年商50億円以上という2つの切り口で調査対象を絞り込んだ。

 この2つを満たす企業は69社。6万社に1社の確率だ。稀有なこれらの企業は、「日本型サスティナブル企業」(古くて新しい日本型の企業経営を実践し続けてきた企業)と呼ぶに相応しい。

 では、なぜ長寿たり得たのか?

 これらの企業は、次の3つの大きな変化に対応することで、生き残ってきた。

・「時代」の変化を乗り越える

 例えば政治では、300年の間に、江戸時代の鎖国政策から、明治維新で開国に舵を大きく切り替えた。その後、日清・日露戦争を経て、第2次世界大戦での敗戦を経験した。

・「世代」の変化を乗り越える

 300年にわたる事業継承では、少なくとも10代以上の世代の変化を経験する。世代というものは時代の影響を大きく受けるため、どの時代にも世代の壁が存在する。よく言われる「最近の若者は…」という話だ。日本型サスティナブル企業はこの世代の壁をも乗り越えてきた。

・「事業」を変化させ続ける

 300年という期間で見ると当然、顧客や商品・サービスなどの事業の内容も変化し続けている。

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