2013年6月号掲載

ザ・ホスピタリティ 「おもてなし」「思いやり」から経営へ

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著者紹介

概要

「ホスピタリティ」は、単なる“おもてなしの心”にあらず。著者によれば、互いの立場の違いを認め、相互発展を遂げるのが本来の概念で、様々な業種・業界に適用可能だ。成果主義の導入などで職場がギスギスしがちな昨今、健全な職場環境をつくる上で欠かせない概念といえる。本書では、ホスピタリティの正しい考え方、経営への活かし方を、事例を交え紹介する。

要約

ホスピタリティの実践

 今日の職場は、様々な問題を抱えている。

 例えば、成果主義が進む中で、自分のことで精一杯、他者への思いやりの心を欠いた人が増えている。成果につながらないもの、リスクのある仕事はしない、といった様々な弊害も出現している。

 そして、世界的な規模で競争が行われるようになり、これまでの経験からだけでは成果を上げられなくなっている。

 そのため、科学的マネジメント手法に傾倒し、そのスキルだけを身に付け、様々な個性を持った部下をまとめようとしているが、必要なものはそれだけではない。

 マネジメントとは、癖を持ったメンバーを融合して目標を達成する職人技だ。その根底には、マネジャー自身の強いマインドが必要不可欠である。

 しかし、今日のマネジメントではマインドを見失い、スキル、テクニックだけで成果を上げようとしている。その結果、職場は不機嫌になりギスギスした職場が発生している。

組織の問題を解決するホスピタリティ

 今日のマネジメントが見失ったマインドとは、人としてどう考えるのか、どのように行動するのか、ということである。組織は、こうしたマインドを置き去りにしてきたのだ。

 現状におけるこのようなマネジメント体制を補完するためのマネジメントコンセプトが、「ホスピタリティ」である。

ホスピタリティの誤解

 今までのホスピタリティは、実践を通した事例のみが露出され、根底にあるホスピタリティの理論は置き去りにされてきた。

 成功事例とされたテーマパークや外資系ホテルなどの事例が先走りをし、「この時にこのような行動をした」という一部の現象を切り出して、後付けで「これがホスピタリティである」という理論構築をしてきた。

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