2011年12月号掲載

新装版 企業参謀 戦略的思考とは何か

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著者紹介

概要

1975年に刊行された、大前研一氏の原点ともいえる1冊。企業が生き抜くためのカギは「企業参謀」集団にあるという氏が、そうした集団に欠かせない「戦略的思考」について解説する。石油危機後の苦難の時代の中で紡がれた、思考法を巡るこの論考は、時代こそ違え、同じく厳しい環境の下で奮闘する今日の企業人に、多くの示唆を与えてくれるだろう。

要約

戦略的思考入門

 組織の中にあって、極めて客観性と独立性の強いトップレベルの参謀グループのことを「戦略的思考グループ」という。

 企業の運命を左右するものだというトップの精神を持ち、企業体の頭脳中枢として戦略的行動方針を策定し、それをラインへ実行させる力を持つ。

 会社によってはこうしたグループを持つところもあるが、多くの場合、社長室や本社企画室というものは事務処理型に堕し、形骸化している。

 しかし、企業を取り巻く客観情勢は、もはやそんな状態を許さない。刻々と変転極まりない状況の変化に“対応しつつ考える”、すなわち戦略的に考える必要が生じてきている。

 では、戦略的に考えること ―― 戦略的思考とはどのようなもので、いかに実践すればよいのか。

戦略的思考とは

 ある旅行会社から、週末に風光明媚なところでスポーツを楽しもう、という旅行案内をもらった。

 ゴルフ、テニス、ヨット、何でもできます、とのふれこみで、行き先は伊勢志摩だった。

 土曜の朝9時にバスで出発し、夕方6時に宿舎に入る。翌朝は午前中スポーツをやり、2時半にまたバスで出て、夜の9時半に東京に帰着する、という強行軍である。

 この旅行に要する費用は1万7000円だが、そこから食事代を引いた1万5000円を考えると、実に1時間当たり3000円となる。

 これなら東京近郊のテニスコートを借りて、普段は高いと思っている1面1時間当たり1000円の使用料を払う方がよほど安いということになる。

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