2011年7月号掲載

FUKUSHIMA 福島原発メルトダウン

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著者紹介

概要

津波は本当に「想定外」の高さだったのか?かねてより、大地震で原発事故が起きる危険性を訴えてきた広瀬隆氏が、東日本大震災に伴う福島第一原発の事故を徹底検証した。事故は防ぎ得た人災だったこと、あるいはメディアがあまり報じない「体内被曝」の危険性等、今回の事故に関する真実を記すとともに、地震国日本の原発は全廃せよ、と訴える。

要約

津波に暴かれた人災

 2011年3月11日午後2時46分頃、宮城県の牡鹿半島の東南東130km付近を震源とする巨大地震が発生した。東北地方三陸沖地震である。

 それに伴う強い揺れと大津波が東北地方から関東までを襲い、さらに福島第一原子力発電所で「メルトダウン」という深刻な事態にまで至る大事故を引き起こした。

 自然災害は決してなくならない。「天災は避けられない」ことを、私たちは受け入れるしかない。

 だが、福島第一原発の事故は人災だ。人知の及ばない自然災害と比べれば、容易に予測でき、この大きな危機を回避できた出来事なのである。

津波は「想定外」の高さではなかった

 地震から2日後、東京電力の清水正孝社長は記者会見で、「これまでの想定を超える津波だった。考えられる部分での津波対策は講じられたという意味では、妥当性は問題なかった」と語った。

 だが、「想定外」というのは嘘だ。福島第一原発は高さ14m以上の津波に襲われたが、日本の地震では、今回規模の津波がたびたび起こっている。

 1896年の明治三陸地震では、38.2mの津波を記録している。また、1993年の北海道南西沖地震でも30mを超える津波が奥尻島を襲っている。

 にもかかわらず、東京電力が対策を講じていた津波の高さは5.5m。これは、「東京電力が故意に想定しなかっただけ」という悪質な話である。

後手に回った電源復旧作業

 今回、危機に陥った原因は、原発を制御するための電源が、津波により失われたことにあるわけだから、そこさえ回復させるように緊急対策を打てば、事態は何とかなるはずだった。

 だが、東京電力を管理・監督する原子力安全・保安院の幹部は「非常用のバッテリーが持つのは最低でも8時間ある。すぐに冷却水がなくなり、炉心の燃料が傷つくわけではない」などと、のんびりしていて現地にも入らなかった。

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