2009年5月号掲載

オイルマネーからイスラム金融まで ビジネスチャンスは中東にあり!

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著者紹介

概要

中東産油国は今、自国の近代化を推し進めるためのモデルとして、アジアに注目している。高度な技術力を持つ日本についても、その視線は熱い。わが国にしても、石油の安定的確保などを考えれば、関係強化は重要なはずだ。しかし、この地域への関心は極めて薄い。そんな状況に一石を投じるべく、アラビア石油の元社員である著者が、中東の現状を詳しく紹介する。

要約

「中東」とは?

 「中東」とは、英語の「Middle East」の直訳で、ここでいうEastはWest(西側ヨーロッパ世界)に対する東側のアジアを指す。

 このアジアと欧州の分かれ目が、トルコのボスポラス海峡だ。ヨーロッパ人は、海峡を渡った先にあるトルコ、シリア、レバノン辺りまでを「近東」と呼び、ユーラシア大陸の東端にある中国や日本を「極東」と呼んだ。

 その中間に位置するのが中東だが、近年、近東と中東は2つ合わせて「中東」と総称される。

 中東には大小取り混ぜ20数カ国が含まれ、一律に論じることはできないが、欧米など他の地域と比べた場合、共通するいくつかの特色がある。

資源、経済

 まず、中東には豊富な石油資源がある。

 そして、それが生み出す巨額のオイルマネーが政府系ファンドとして、世界中に投資されている。

 サブプライム問題で危機に陥った欧米の一流金融機関への融資等々、今や中東産油国のオイルマネーは、世界経済を動かす巨大な力となっている。

民族

 中東には、1億数千万人のアラブ人の他に、トルコ、イランという、それぞれ人口7000万人前後の大国を形成するトルコ人とペルシャ人がいる。

 さらに、トルコ、イラン、イラク3カ国の国境にまたがって、2500万人のクルド人が住む。

 これら5つの民族は紀元前から対立を繰り返し、今もパレスチナ問題(アラブ人・ペルシャ人とユダヤ人の対立)、そしてクルド問題(アラブ人・トルコ人・ペルシャ人とクルド人の対立)と、民族対立の問題を抱え続けている。

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