2005年7月号掲載

「徹底力」を呼び覚ませ! 圧勝するためのハードボール宣言

Original Title :Hardball

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著者紹介

概要

圧倒的な強さを発揮して市場を席巻し、勝ち続ける企業を、本書は「ハードボール・プレーヤー」と呼ぶ。彼らは、単なる優位ではなく、「決定的優位」を目指している。そのために、彼らがしていることとは何か? その普遍的、かつ硬派な「6つの戦略」を説く。長年多くの企業を見続けてきたコンサルタントならではの、「今だから話せる」生々しい事例が面白い。

要約

「ハードボール」の5つの原則

 産業界の勝者は、常に「ハードボール・プレーヤー(真剣勝負を志す企業)」である。

 彼らは、競合他社を上回る優位性を確立するため、全ての経営資源と戦略を合法的に駆使する。

 企業が競争優位を獲得すれば、顧客が増え、市場シェアが拡大し、利益が向上する。こうした好循環をしばらく維持できれば、競争優位はより強固になり、やがて「決定的優位」に昇華する。決定的優位を得たなら、単なるマーケット・リーダーをはるかに凌ぐ、強力なポジションに到達できる。

 その実現のために、ハードボール企業は全精力を注ぎ込んでゲーム(競争)に取り組んでいる。

 例えば、デル・コンピュータは、ハードボール・プレーヤーである。ヒューレット・パッカードが業績悪化を発表し、PC市場における価格競争をその理由に挙げたことがあったが、その直後、デルは全商品の値下げを発表した。倒れた相手にすかさず蹴りを食らわすような話である。

 このようなハードボール・プレーヤーは、次の5つの原則を尊重している。

① 容赦なく競争優位を追求する

 ハードボール・プレーヤーは、今日の競争優位に安住せず、常に明日の競争優位を求めている。

 例えばウォルマートは、競争優位を獲得する流通システムを築いた。だが、それに満足せず、「エブリディ・ロープライス」を目指すことで、さらなるコスト削減と販売数量の増加に挑戦した。

② 競争優位を決定的優位に昇華させる努力を怠らない

 単なる競争優位は、他社に簡単に奪われやすい。

 ハードボール・プレーヤーが追求するのは「決定的優位」だ。それは、ライバルが真似ようのない、また追いつきようもない優位である。

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