2023年2月号掲載

崩壊学 人類が直面している脅威の実態

Original Title :COMMENT TOUT PEUT S'EFFONDRER:Petit manuel de collapsologie à l'usage des générations présentes(2015年刊)

※『TOPPOINT』にお申し込み頂き「月刊誌会員」にご登録いただくと、ご利用いただけます。

※最新号以前に掲載の要約をご覧いただくには、別途「月刊誌プラス会員」のお申し込みが必要です。

著者紹介

概要

エネルギーの枯渇、金融システムの破綻、気候変動問題…。今、人類は様々な脅威に直面している。このままでは、私たちの社会は“崩壊”しかねない ―― 。現代文明の脆さを喝破した、警世の書である。これから起きることは何か? 多方面で指数関数的に増加する“危機要因”を明らかにし、地球的規模の崩壊の道筋を予測する。

要約

乗り越えられない限界

 ここ20年来、私たちは地球を執拗に破壊し続けている。これを見る限り、楽観的な人が何と言おうと、私たちが生きている時代に“崩壊”のきざしが見えるのは明らかだ。

急激な加速の時代

 私たちの社会と地球への影響力について、多くのパラメータが、指数関数的な動きを示している。人口、GDP(国内総生産)、水とエネルギー消費量、肥料の使用量、観光、大気中の温室効果ガス濃度、洪水の頻度、森林破壊、種の絶滅率…。

 例えば世界人口は、過去8000年は約1000年ごとに2倍になっていたのが、わずか1世紀で2倍になりはじめた。1830年には10億人だった人口は1930年には20億人を超え、1970年には40億人、2015年は70億人超だ。

 この指数関数的な増加に限界はあるのか?

エネルギー資源の限界

 例えば、エネルギーは消費文明の中心をなす。エネルギーがなければ何も動かない。グローバル化も、産業・経済活動も終わることになる。

 別の言い方をすれば、私たちの文明を正常な状態で維持するには、たえずエネルギーの消費と生産を「増やして」いかなければならない。

 ところが、この点で私たちはピークにきている。

 現在、在来型石油(従来の油田から採掘される石油)の生産は、頂上に到達している状態だ。石油埋蔵量では楽観的なことで有名な「国際エネルギー機関」でさえ、石油生産の80%を占める在来型石油の世界生産のピークは、2006年に越えたと発表している。

 要するに、産業文明の生命線である、化石エネルギーや物質が入手できなくなる事態が切迫していると予測できる。今のところ、来るべき枯渇に対処できる代替案は何もないようだ。

エネルギーと密接に結びついた金融システム

 このような状況では、私たちの文明が将来豊かになっていくとは、とても予想できない。しかし、私たちにとって最も切迫した脅威は、エネルギーの欠乏ではない。金融システムだ。

この本の要約を読んだ方は、
他にこんな本にも興味を持たれています。

良心をもたない人たちへの対処法

マーサ・スタウト 草思社

人新世の「資本論」

斎藤幸平 集英社(集英社新書)

沈黙の春

レイチェル・カーソン 新潮社(新潮文庫)

日本経済 予言の書 2020年代、不安な未来の読み解き方

鈴木貴博 PHP研究所(PHPビジネス新書)